10/6のねこさん 文は田島薫
るすばんねこさん
今朝は少し肌寒い。ビールの空き缶持ってゴミ置き場行って帰って来た同居人に聞く
と、人間にもねこさんにも会わなかった、って言った。
きのうの午後は浦和レッズの試合が2時からテレビであるので、いつもより早く自転
車で図書館に向かったんだけど、その帰り、いつも犬がいる場所に犬がいなくて代わ
りにねこさんが寝転んでた、って前に書いた場所に、やっぱり犬がいなくて、同じね
こさんがいた。
前回はけっこう暖かい日だったんで、犬が寝そべってたコンクリの上がちょうどいい
温度だったけど、少し涼しいもんで、横の2階に上がる外階段の下から3段めぐらい
に寝そべっていた。
ちょっと行き過ぎてからそれに気づいて、ユーターンして来て自転車止め、彼をなが
めてたんだけど、こないだ雑巾みたいなねこさんって書いたのを怒ってるのか、顔を
前に向けたままこっちを見ない。
よく見ると雑巾というより焼けすぎたトーストみたいな色だ、などと観察しながら勝
手な批評を加えてると、なんだか知らないけど、ボクのことをばかにしたように見て
る人がいて感じわりーな〜、目合わせんのやめておこう、って決めた風だ。
向こうが動かないんで、じっと観察してると、横顔の表情がなんだかさびし気で、こ
の前のなんとなく嬉しそうな感じと違う。ひょっとすると、どっか出かけてるか病気
で入院してるかして帰りが遅い犬と友だちなのかも知れない。