●連載
がたやま娘のひとりごと 文はこんのたえこ
地方文化都市山形で、世界の様々なことを感じ考えている
賢くうら若い(?)娘の話を聞こう、疲れたおじさんおばさんたちよ!
チャレンジャーたえちゃん、今回は炎天下の農作業を選択。
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園芸オバサンになる!
忙しかった先週から一段落ついて、「庭で野菜を作ろう!」と以前から思っていたことを、
ついに実行することにした。おかず野菜は庭から、が私のアコガレだ。
母に言ったら、「いいんだけどさ、種や苗木は農家からもらってきた方が間違いないよ」
と言われた。以前、母もナスやキュウリの育成に挑戦してみたものの、成果はちっちゃく
て硬いナス1コと、輪っかみたいになった細いヘボキュウリ数本だけだったので、すぐ挫
折していた。私はそれを見ていて、バッカだなぁ!と笑っていた。子育てと同じく、自分
の手抜き加減を棚に上げて「そこら辺で買ってきた種なんか信用ならない」というワケだ。
ま、苗木は舅の実家が農家なので、そこのおうちからもらおう、って勝手に決めて、でも
とにかく早く何か植えたいなと思って、善は急げでミントとかのハーブを買ってきた。つ
いでに、雑草や切った木だけの庭に物足りなさを感じて、ちょっとした花っぽいものも買
ってきた。
ミントとかのハーブは、お友達のマナミちゃんの実家で育てていて、「何にも手入れしな
いから、ワッサワッサ増えるんだよね〜」と言いながら摘み取ってくれて、ハーブティー
にして出してくれた。そんなステキなことが、私にも出来たらいいなと思ったのだ。マナ
ミちゃんは現在子育て中、私は今からハーブを育成するのだ。
その日はめっちゃ暑く、歩いているだけでも汗が出てくる日だった。
近くのホームセンターに行って、苗木売り場をしつこく見た。あまりによく見すぎたのと、
強い日差しで目がチカチカした。これでいいだろう、というハーブの苗を数種類と観葉植
物を選び、ちゃんと園芸用の土を買って、うちに戻って植え替えをした。
愛犬わたるは暑さのため、涼しいところでビローンと伸びて寝ていた。
ガーデニングと言えば聞こえが良いのだが、山形弁では「つづかます」または「つづま
ちょし」である。訳するに、土をかき混ぜる、土いじり、である。
出るわ出るわの汗である。首にタオルを巻いて、母が「鍬(クワ)もここにあるからね〜」
と応援してくれて、炎天下、小一時間ほど庭で土をいじっていた。私は町衆(まちしゅう
=町の人という意味。反対語:ザイゴ衆)なんだけどな〜と思っては、吹き出る汗がその
考えを流した。
終わったら悦に浸って見るわけでもなく、茶の間にバタンキューした。
気がついたら、あんまり変わり映えのしない庭の風景で、涼しくなって起きてきた愛犬わ
たるが、庭の雑草をくちゃくちゃ噛んでいた。