●連載
がたやま娘のひとりごと 文はこんのたえこ
地方文化都市山形で、世界の様々なことを感じ考えている
賢くうら若い(?)娘の話を聞こう、疲れたおじさんおばさんたちよ!
忙したえちゃんには、地震や不思議おじさんも集います。
UFOおじさんと地震
地震の日は、UFOおじさんと会う日だった。
その前日は、お友達のハルミさん母娘とバッタリ会い、食事をしながらいろんなこ
とをあーだこーだたくさん話した。夜も遅かったので「週末だし、お風呂は明日の
朝入ろう」と思って寝た。
そして翌朝。起きてからパソコンの前でうだうだしていて「さて、入ろうか」と入
った。途中、夫が朝野球から帰って来て、茶の間でお茶を飲んでいた様子だった。
私は湯船の中で地鳴りを聞いたような気がしたので、ちょっと上がって様子を見よ
うと思ったら、本当にカタカタと揺れていた。こりゃどーしよーと思いながら着替
えた。茶の間に行ったら、夫が「地震みたいだ」と言ったので揺れながらテレビを
つけた。ずーっとカタカタいいつづけていた。けっこう長い揺れだった。そんな時
は、人間なす術がない。外を見てどう逃げようかなーって考えていた。テレビで震
度4って発表されていたが、うちではそんなに揺れた感じがしなかった。ちょっと
揺れがおさまったと思ったので、もう一回ちゃんと湯船に浸かった。
そして夕方はUFOおじさんに会いに行った。実際にお会いしたら、大柄なお坊さん
みたいな人だった。鼻血が出そうなほどワクワクしていたのだが、実際に会うとな
るとやたら冷静になる。私はこの手の人物と会う時は、全面的に信用せず観察モー
ドに入る。いちいちありがたいありがたい、当たってる当たってる、などと聞いて
いたら、ただの宗教ではないか。普通の世間話をして観察していたところ、仲間が
持参した差し入れの酒徳利を傾けていた。ちょっと変わった普通の人っぽかった。
これから長い付き合いになると思うので、観察を続けようと思う。
そうしたら夜、O形監督からメールを頂いていたことに気づいた。地震を気遣って
くださった連絡だった。母に伝えたら電話をかけてくれたので、私も少し話した。
私にとっては、このおじさんの方が、UFOおじさんよりも不思議なおじさんなのだ。