1/15のしゅちょう             文は田島薫


(矢祭町長のえらさについて)

福島県の矢祭町の根本町長はこのほど、後継に引き継いで引退したんだけど、

全国で住民基本台帳ネットが実施されようとした時、いち早く、それに異議

を唱えて反対し、その見識の確かさと行動力に当時、大いに敬意を感じたも

んだったんだけど、彼の業績はそれだけではなかった。


少し前の新聞で、矢祭町町議員の報酬が定額制から、議会が開かれた時だけ

の日払い制に決定し、結果歳費を以前の3分の1にできた、って話を読み、お

ー、また矢祭町やってくれたなー、って、その前にも予算なしで図書館を作

り、非常識だという批判を浴びながら全国に本の寄贈を訴えたら、これが大

成功数十万冊の本が送られ続けてる、って話題もあったり。


で、またまたテレビ取材番組からの受け売りなんだけど、それらを総括した

いい話なんでご紹介を。

補助金目当ての不合理な町村合併が全国各地で当然のように行われてる中、

町長は、それが住民の福祉に機能しないと結論づけて反対し、独自の努力で

自治体運営に励んだ。

例えば、職員の数を減らし自分らの報酬も3割ぐらいカットした上、ひとり

が4箇所ぐらいの部署を担当し、管理職員自らが便所掃除まで行ったり、役

場の「営業時間」を2時間延長、土日祭日も休みをなくした。

それから、住民が税金など払いやすくするために、法的手続きの煩わしい仕

事を全部引き受けて商店のクーポン券でそれができるようにしたり、住民の

立場に立ったサービスのアイデアを次々実行して行くので、その誠意に住民

も反応し、図書館管理や、清掃といった仕事を、自主的なボランティアで始

めた、と。


全国に蔓延している、ただ法律を順守さえしてれば問題ない、って役所をわ

れわれ住民はどんどん糾弾すべきなのだ。

例えば、大阪市の清掃部がごみ拾集作業の後なにもすることがなくて、終業

時間のタイムカード押しに役所に戻るまで自宅で過ごしてるとか、就業時間

と決められてる時間に個人的なウェイトトレーニングマシンを持ち込んでそ

れに励んでたので、批判が起り止めさせた、って話が伝えられたけど、一番

の問題は、なんでそんななにもすることがない時間ががある部署の状態をほ

っておくのか、ってことなのだ。




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