●連載 がたやま娘のひとりごと      文はこんのたえこ


地方文化都市山形で、世界の様々なことを感じ考えている
賢くうら若い(?)娘の話を聞こう、疲れたおじさんおばさんたちよ!

今回は、わたるVSたえちゃん母タッグだす。


監督不行き届き

こないだ3ヶ月ぶりに、愛犬わたるをいつもの美容室に連れて行った。

もうぼっさぼっさである。お耳の掃除もしていないし、毛玉のブラッシングもしていない、

愛玩犬とは思えないほどの、野生児。

そんな野生児でも、わたるの美容室の人はいつも、笑顔で迎えてくれている。ありがたい

ことだ。ぼっさぼっさの毛玉犬を連れて行くときはちょっと申し訳なく、そしてちょっと

恥ずかしい。

今回も、少しそんな気持ちで連れて行った。

ま、そんでわたるを預けて、また家に戻って来て茶の間の掃除をしたり洗濯をしたりして

家事に明け暮れた。いたずらをしたり、じゃれてくるのがいないので、結構はかどった。

子供を幼稚園やら保育園に預けて家事をする主婦の気持ちと同じようなものなんだろうか。

茶の間が少しきれいになったし、お昼ご飯も食べたしで大好きなコタツに入って少しウト

ウトっとしていたようだ。ケイタイの目覚まし時計が鳴ったと思ったら、「わたるちゃん

終わりました〜」という美容師さんからの連絡だった。「はい、今すぐ行きます〜」って

返事をして、ちょっとモタモタしてから迎えに行った。

仕上がりは案の定、可愛らしかった。美容師さんも心得たもので、いつもの足元のモンペ

カットも完璧だ。そうしたら、「わたるちゃん、耳の下にイボみたいなのがありました。

ちょびっと血がにじんでたりしてたので、いちおう消毒しておきました〜」って言ったの

で、すんごくびっくりした。毎日わたると生活しているのに、ぜんぜん気がついていなか

った。「なんで!?なんでだべ!?」って言ったら「よく分かりませんけど、よく耳をカ

イカイしていませんか?」って聞かれた。確かに。わたるはしょっちゅう耳をカイカイし

ている。傷でもついたのかな。ブラッシングをサボっているので汚くなったのかな。う〜

ん、反省。家に帰ってきて耳をひっくり返してよく見たら、確かにでっかいイボみたいの

があって、カサブタができていた。特に痛がったりもしていないので、少し様子を見よう

と思う。


夕方に母が帰って来たので、わたるがじゃれついた。しかし母は「うるっさいな、この犬

。」と言った。私が「アンタ、可愛くなったね、くらい言えねのが?」と言ったので、そ

こでわたるを見て、「うわぁ!」とびっくりした。「短くなってで、びっくりした。可愛

いより何より、短くてびっくりした。」と言った。

母もどうやら監督不行き届き的要素が多大にしてあるのだ。


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