12/15の日記 文は田島薫
偏食同士の酒宴
先週、1年以上一緒に酒を飲んでなかったバンドゴッコメンバーのはるさんからメ
ールがあり、土曜あたりサニー交えて一杯いかが、ってことだったんで、当のはる
さん、酒がドクターストップだって聞いてたもんで、中止かな〜って思い始めてた
忘年会やっぱりやることにするかな、って考えながらサニーに連絡すると、仕事の
取材に出かけてて出席できない、ってことだったんで、みんなを呼ぶことをやめた。
去年好評だった石狩鍋作って待ってる、ってはるさんにメールすると、わざわざ作
らなくてもけっこう、簡単に行こうってことだったんで、遠慮だな、って勝手に決
めつけて計画どおり鍋作って待ってると、4時から6時の間に来るという約束の時間
いっぱいに、かなり痩せたって聞いてたわりに別にいつもとそれほど変わらない風
体のはるさん、半調理したローストビーフとビンチョウマグロにタコときゅうりと
包丁持って陽気にやって来た。
台所貸してって言って手際よく調理して、自分の料理をテーブルに並べた。こっち
の料理に関してははるさん、考えてみたら、魚は刺身以外は好まないって聞いてた
ことを私は忘れてて、さらに、鍋前にして特に鮭は嫌いなんだ、って聞かされた。
その上、はるさん考えたらもともと猫舌で、結果的には、じゃがいもと鮭のかけら
入れた1杯の腕だけを冷めきった後お愛想で食べただけ。
で、そっちから勧められた私の方も、同居人と共に肉はほとんど食べないし、きゅ
うりとタコのあえものも気持悪い(同居人はけっこう食べてたようだけど)。大体
はお互いに自分の方のばかり食べて、相手の方のは刺身も含めの少量をお愛想でい
ただく感じで、お互い振る舞いがいのないこと。
はるさんが美しく盛りつけた料理を前にして、これだったら、食通のシャンさんや
尾形さんなんかがいた方が双方喜んだかも、って私は思ったりもした。
酒を控えてるはるさん、持参の銘柄ジンを出し、自分はこれだけをチェーサーお供
にちびちび飲む(結果的にはけっこうの量飲んじゃったようだ)と言うんで、こっ
ちもこっちだけ発泡酒とショーチューって形で、酒も料理も各自自給自足の宴。
それでも、陽気で肉好きエンターテナーはるさん、もりもり自前の肉を平らげなが
ら夜更けまで楽しい話を披露し続けてくれた。