8/4の日記 文は田島薫
プロデュースされた店
先週末は同居人が事情で長期休職中の出版社の担当編集長と書籍部の親友のふた
りと居酒屋で会いましょう、って話に私も付き添いで誘われ参加した。
こちらの都合のいい場所を決めておいて、ということだったので、そのふたりの
帰宅経路と当方の便利を総合して、田端がいいだろう、ってことにしたんだけど、
ほとんどそこらの店を知らないもんで、ホームページの歌の更新に私の事務所へ
毎週やって来る映画プロデューサーの尾形さん(友人が田端にいてよく出かけて
いたのを聞いていた)に聞いてみたら、1軒紹介してくれた。
職業柄からか、そういった世話を驚く程ていねいに積み重ねる彼は、私と同じさ
いたま市に住んでいるのに、紹介のすぐ後にわざわざその店に2回も出かけ(1回
めは行ったら定休日だった)そこの女将に話をして来た旨のメールがあった。
彼に店の電話番号の確認をした時も、出かける前に、電話をかけ尾形からの紹介
だ、ってことを言う方がいい、って指示されたんで当日電話をかけ、尾形さんの
紹介で7時ごろ4人、予約大丈夫ですか?、って聞くと、大丈夫ですヒマですから
〜、って。
で、4人で現地行ってみると、フランス料理を学んだ小さなレストラン、って聞
いてたんで、ちょっと古びて変わった感じの店かな、って思ってたら、古びてて
もどこの町にもありそうな間口1間半ぐらいの普通のレストランで、ドア開ける
と、4人がけテーブル5つに客はひとりだけ、奥の女将らしい人に、尾形さんから
の紹介の〜、って、はいはいどこのテーブルでもお座りください、って。
フランス料理って聞いてたわりにそれらしいものはひとつもなくて、冷や奴、枝
豆、アジフライ(1枚90円)、春巻き、シラスおろし、生ビールに冷酒、愛想の
いい女将。尾形さんが愛情注ぐ理由もわかり。フランス料理じゃな〜、って私の
心配や、揚げ物がだめって書籍部の親友への心配もけっきょく不要で、リラック
スした雰囲気の中でゆっくり会話でき、プロデュースに感謝したのだった。