ぼけのたわごと             文は上一朝(しゃんかずとも)


大変お待たせいたしました。
大好評だった酩酊放談のシャンせんせい、装い新たに復活しました。
今回はわが国で蔓延する裁判官のもっともらしい詭弁について


反戦ビラと映画「靖国」                            

辞書をひくと、たわごと(戯言)〔正常な人の言うことと思えないようなばかげた言葉〕

と、あります。そのうえに“ぼけ”がつくのですから、そのつもりで読んでください。


「自衛隊のイラク派兵反対」のビラ配布について最高裁で判決がでました。

判決は「本件では、表現そのものを処罰することの憲法適合性が問われているのではなく、

表現の手段を処罰することの憲法適合性が問われている」と。

最高裁は、ビラの内容にふれず、ビラまきの行為のみを取り上げて判決を下しました。


映画「靖国」は、稲田明美衆議院議員が火をつけ、有村治子参議院議員が油をそそぎ、困

ったことになりました。このような、“国防婦人会”の末裔のような人物が国会議員だと

いうことは本当に困ります。

困った頭で、先の判決文を読み返すと、面白いことに気がつきました。映画「靖国」を取

り巻く事情との関係性です。稲田、有村両議員の行為をこの判決文にあてはめてみたらど

うなるのだろうか、ということです。


新聞に載った判決文の要旨に以下のものがあります。(ゴチック表記筆者)

表現の自由は、民主主義社会で特に重要な権利として尊重されなければならず、被告

による政治的意見を記載したビラの配布は、表現の自由の行使といえる。

しかし、憲法二一条一項も、表現の自由を絶対無制限に保障したものでなく、公共の福祉

のため必要で合理的な制限を是認するもので、たとえ思想を外部に発表するための手段で

あっても、その手段が他人の権利を不当に害するようなものは許されない。]


 ゴチックのところを書き換えてみると──

稲田、有村両議員の行為の自由は、民主主義社会で特に重要な権利として尊重されなけ

ればならず、また、映画制作者らによる個人の思想を表現した映画の制作は、表現の自由

の行使といえる。

しかし、憲法二一条一項も、稲田、有村両議員の行為の自由を絶対無制限に保障したもの

でなく、公共の福祉のため必要で合理的な制限を是認するもので、たとえ思想を外部に

するための手段であっても、その手段が映画製作者らの権利を不当に害するようなもの

は許されない。]──と、なります。(行為=思想の表現でもある。と解釈しています)


反戦ビラ配布がイカンのなら、稲田、有村両議員の行為もイカンのではないでしょうか。


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