4/7の日記 文は田島薫
読書の休日
先週は大勢で酒宴やったりしたわけだから、今週はゆっくり読書などをして過ごす
ことにして、日曜は図書館で借りて読み残してた分を、居間からベランダへと少し
づつ場所を移動したりして読んだ。
何を読んだんだ、って聞かれると、谷川俊太郎の詩集「夜のミッキーマウス」と、
養老猛司と佐治晴夫の「わかることはかわること」と、椎名誠の書きなぐり風エッ
セー、といったのんびりしたもんばかりで、気分ものんびりさせたのだった。
しかし、谷川俊太郎は読むほどにたいした詩人だ、わかりやすい言葉で、一気にも
の事の本質をつく、ってこれ、熊谷守一ん時も私は言ったけど。
養老さん佐治さんのは、一種の啓蒙書なんだけど、現代社会批評的な部分がおもし
ろくて、例えば今の子供や教師自身が感じている最大のテーマは人間関係で、それ
以外に意識を持つ心の余裕がなくなってる、って、新人教師の団体が船で日本一周
しながら自分たちでテーマをみつける研修をしたところ、だれひとりからも夜の海
と星だとか、上陸した場所の自然を素材にしたようなテーマの話が出てこなかった
んで、教師のひとりに聞くと、忙しくて海を見てるヒマがなかった、って。
ま、医学で言えば、体全体の機能や生活環境や食養といった広い関係からみた治療
じゃなくて、患部だけを見た対症療法、っていうのと似てて、自然との関係の大切
さをどんどん忘れて行く現代人の視野の狭さがよく出てる気がした。
夜は発泡酒の後、ショ−チュー飲みながら、テレビで映画「フライトプラン」を見
た。しかし、相変わらずハリウッド流の強引な筋立てだけど、作ってる側は確かに
頭ひねって映画ビジネスに努力してるんだな〜、って感心もした。