4/7のしゅちょう 文は田島薫
(ハコモノ行政について)
道路特定財源の一般財源化に反対して、道路はまだ必要なんだ、って主張する地方
自治体もあるようなんだけど、そういった主張はいつでもどっからでも出て来て、
あれこれ理屈をこねるんだけど、交通量も少ないりっぱな一般道があるのに平行し
て作られた高速道路や、料金が高くて利用するものがいない海にかけた巨大な橋や
ら、なんのためだかわからないような人の通らない巾広い農道や林道を作り続けて
来たあげくに言うなら、関係者は今まで作って来た道路が現在どれだけの有効性を
発揮してるのかをつぶさにきっちり示した後、それでも今度だけは本当に必要だと
いう理由があるならつぶさに説明するべきだ。
ある時代までは確かに有効で必要だった道路もたくさんあるわけなんだけど、近年
になるほど、政治家の業績として目に見える形でわかりやすい、って理由でさかん
にされた、道路や公共施設の建設のおかげで、見た目は豊かそうに見えて、内実は
どこも財政赤字であえいでいる、って現実は、本当に住民の福祉のため、って視点
が抜けたまま暴走し続けた施策によるのだ。
利用しにくいそんなもんいくら作っても、建築業者が一時うるおうだけで、その分
税金が上がれば、住民の日常の暮らしがよくなるわけはない。
必要なのは住民の日常の利便性、例えば必要な病院や、介護施設や、それ以上にそ
の仕事をする人や技術を充実させるための出費、住民の生活基盤を保証するような
経済的セーフティネットの制度といった目には見えない種類のものなのだ。
車の走ってないりっぱな高速道路やりっぱな公共施設のある地元で、生活不安にお
びえる失業者や病身の老人が溢れてる、って環境は、だれがどう考えても本末転倒
だろうが。
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