11/26のしゅちょう 文は田島薫
(日本の食料自給率について)
日本の穀物自給率が4割を割り込んでいて、欧米各国ならどこも穀物は輸入
に頼らなくても国民が飢える心配がないだろう数字を出しているのに、それ
に関しての危機感がわが国一般には薄過ぎる感がある。
それを問題にする必要がない、という意見の持ち主の根拠は、安く生産でき
る国がいくらでもあるんだから大丈夫だ、価格的に採算のとれない作物を無
理して作ったり、それへの補助金を与えたら、結果的に家計に税金やら穀物
価格自体の負担さえ増すことになる、ってようなもんなんだけど、それは近
視眼的意見だろう。
だって、どう考えたって、地球上では毎日飢えてる人々が減らない上、どん
どん食料不足の方向へ行ってる、って言うのに、たまたまお調子に乗ってる
だけの経済力で金がある、ってだけで、いくらでも他国から安く買えばいい、
って考えてるだけのことだろう。
その安く受け入れてる食料はひょっとすると、飢えてる人々に回した方が公
平なものなのかも知れないのに。
それに、もし食料危機になったら、輸入したくても、それに応ずる国はなく
なるのは目に見えることだろうに、それがわからないのだろうか。
そうなった時には高性能の大型テレビや車やパソコンを抱えながら、夕食に
食べる主食がない、ってことにもなりかねないのだ。
もっともその時でも、飢えるのは多数の一般庶民で、大金を積んでふつうに
パンを食べられる層はいるんだろうけど。
主食の確保のために税金を使ったっていいじゃないか、わけのわからない建
物や道路やダムや役人のふところに収まって来た巨額な税金の無駄に比べて
いかほどの出費だって言うのだ。
穀物輸出で成り立っている国が困る、って言うんであれば、それも買って上
げて食料難で飢えてる国にそれで援助して上げればいいじゃないか、それに
かかる税金は、それまでの無駄使いにくらべてなんぼのもんだって言うのだ。
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