5/1の主張             文は田島薫



(ワーキングプアについて)

メーデー前日の昨日、東京と大阪でフリーターやホームレスも参加したメー

デー行進があった。

これは、ほんとに食べるだけで精一杯の賃金で働き、しかもいつそれも止め

させられるかわからない、といった最不遇生活者たちのデモだ。

貧富の二極化が叫ばれ続けている中、企業の中には非正社員の正社員化など

を始めたところも少しづつ出て来てるようだけど、偽装雇用などを行って、

それがバレて仕方なしに、って形も多い。

相変わらず、低賃金でその場しのぎのように働かせられる人々が大勢いる現

状に対し、自由競争で貧富の格差が出ることは悪いことではない、などと言

って無策のまま気にもしていないような政治家ばかりが目立つ。


自由競争は悪くないとしても、例えば100人のうち80人しか就職の枠がなく

20人が確実にあぶれる、って形の中での競争をただやらせて後は知ったこっ

ちゃない、ってのは政治じゃないだろう、ってようなことを東大の准教授が、

新聞コラムで書いていたけど、その通りだろう。


格差が出るのはいいとしても、憲法に保障された文化的で最低限度の生活を

すべての国民ができている、って政治家は思ってるんだろうか。

低賃金の上、膨大な残業で働かされるワーキングプア、片や働こうにも身分

保障なしで時給数百円で短期間しか口がないワーキングプア、片や膨大な賃

金をもらうけど、これまた死ぬほど膨大に働かされるワーキングプア、片や

全く働かないのに利権で膨大な賃金をもらう天下り役人、といったアンバラ

ンスをもっとまじめに処理、施策していくのが政治家の大事な仕事だろう。

政治家がいないのか、この国には。




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