7/17の主張 文は田島薫
(安倍首相の改革について)
2週間後に迫った参議院議員選挙の運動演説で安倍首相は、小泉前首相の演説
法を真似たらしく、「改革か後退か」って、声高く叫んでいる。
一般国民にどっちを選ぶんだ、って迫ってるわけなんだけど、そう言われれば、
後退より改革のがよさそうだ、って取ってもらえるだろう、って単純な発想で、
けっきょく国民を馬鹿にしている。
改革、って言葉には、本当は、どんな困ったことになるかもわからない、ただ
現状を違うものに置き換える、ってだけの意味しかないのだから。
戦後レジームからの脱却、とか、美しい国へ、とか、言葉自体は、何だかよさ
そうな国になりそうだ、って受けを狙っているわけだけど、その内容と言えば、
憲法9条を改正して、米軍に追従しつつ軍隊が海外に出て行って戦闘もできる
国にする、ってことなわけだから、どこが「美しい」のか、「脱却」が、なん
なんだかもわからない。
それに、経済成長政策を強調して、それによって、国民経済レベルの底上げを
計り拡大する所得格差問題も解消するようなことを、失業率の改善傾向や、求
人倍率の改善や、非正社員の正社員化の動きなどを引き合いにして、言ってる
んだけど、現実には、自民政府の無策のおかげで、総合統計の平均値データの
裏では非正社員の数は増えつつあり、ますます格差が拡大して行ってるのだ。
行政改革、特殊法人改革、って言ってそれが、独立行政法人、って名前変えて
も、その役人天下りと利権体質の実態は全然変化ないか、もっと悪化している
という報告もある。
斡旋機関を一元化し民間への天下り防止法案成立しても、特殊法人への天下り
が野放しで、利権集団の当人たちだけで完結したシステムじゃ改革は名ばかり
なのだから、われわれは自民の言う改革って言葉に騙されないようにしよう。
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