7/9の日記 文は田島薫
動かない日曜日
毎週同じで、ギターで、ニ−ルヤングのある曲の簡単なピッキングなのに、きち
んとできない部分を何年にも渡って練習していると、亀の歩みぐらいのスピード
でうまくなってきてることがわかる。
バンドごっこ仲間たちは私がコピーバンドはやりたくない、って言ってるわりに
熱心にコピ−練習してる、って言って笑うんだけど、その主題はオリジナル創作
のための参考とか応用のための研究で、後は単なる技術練習って思ってるのだ。
って言いながらけっこうひとりコピーバンドやってる自分に気がつく、や〜、バ
ンドはコピ−に限る、自分でやる分には。
図書館に返す本の読み残しをこなしたんだけど、この暑い季節はあまり小難しい
のは頭に入りにくい、ってわけで、このごろは軽めエッセーなんかを多く借りた
りしてて、そのひとつに鈴木大拙を外から弟子が語った本を読んだ。
禅を学習する目的だったらあまり相応しくない本だと思うんで、前に借りただれ
かが傍線などの書き込みをたくさんしてるのがほほえましかったんだけど公共の
本なんだから、だめだよーボク。
著者は浄土真宗系の大学で学び、そこで講師の大拙に出会ったんだけど、最終的
には、社会主義の方に行った人らしく、大拙にも社会救済意識はあるものの、基
本は自己完結して社会奉仕に対して消極的な部分を歎異抄共々批判していた。
しかし、浄土真宗は鎌倉の戦乱の時、自分の命さえ十分に守れない庶民に念仏だ
けで済われる、って、究極の済いを与えたものなわけだから、他人の不幸にも目
をやるべきだ、って批判はちょっと呑気な著者だな〜、って感じた。
夜はショーチュー飲みながらレンタルで借りていた映画「ゴーストドッグ」って
武士道に憧れた黒人の殺し屋の話、伝書鳩と武士道、自由意志と服従と、ってジ
ャームッシュは、ラップ音楽に乗せてテンポよく人の行動規範のパターンをパロ
ディにして見せた。