2/19の主張 文は田島薫
(ワークシェアリングの必要について)
6年余前このコラムを書き始めた時に、労働環境に対し最初に書いたことが、
現在も改善されてないばかりか、事情がさらに悪化してる。
当時は今よりも不景気まっただ中で、リストラされた失業者と、企業に残っ
た社員の過酷労働という矛盾があったが今は景気がかなり改善されて来たと
言われ、安倍首相なども、格差社会の改善についてのコメントに、失業率の
低下や新卒者の就業率向上を上げて安心してるように見受けられるんだけど、
内実は非正社員が全社員の3分の1もいて、その所得格差が2倍以上もあり、
それについての問題提議は各界から出されるものの、実際に改善されるケー
スはまだまだで、経営側は安い労働力の確保として非正社員の正社員化に反
対してるようだし、連合などの組合も正社員のベースアップに熱心で、非正
社員やパートの賃上げについて言及するものの、自分達の所得との格差バラ
ンスについての改善までは本気で考えていない。
結局、正社員たちが自分たちの所得水準を確保することに固執する意識を、
経営側に利用され、正社員でいたいなら、過剰労働にも耐えろ、って言われ
てしまい反論できないわけなのだ。
同じ労働だったら、正社員も非正社員も同じ賃金にすべきことは当然だし、
パートの最低賃金だって、1ヶ月フルに働いたら生活保護家庭への給付月額
レベルには上げるべきだし、それらをきちんと整備した結果、現在の正社員
は自分の賃金が少し下がったとしても、それを受け入れるべきなのだ。
そういう労働環境が整備された後、初めて、機会平等の能力評価なり社員の
自由競争が活性化して来るはずだし、経営側からの無謀な過剰労働要求もな
くなるはずなのだ。
正社員組合員諸君も目先のベースアップに目をくらませて先を見ないと、自
分で自分の首を絞めて早死にする可能性大ですぞ。
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