8/13の日記 文は田島薫
猛暑のニヒリズム
や〜、あじ〜、おいおい朝から居間は34度だぜ〜、ってことで、とても中高年が外
へ出るのに適した気候じゃないだろ、ってことで、エアコンつけて家で過ごすこと
にした。(ってことじゃなくても、いつも家だろー、っつーの)
新聞読んで、ギター弾いて、本読んで、昼寝した。
基本的に30度超えたらエアコン入れてもいい、ってことに自分で決めてて、もちろ
ん気分が乗ったら、30何度だろうがエアコン入れないで我慢してもいい、ってこと
にしてるんだけど、一昨年ぐらいにそれやって気絶したことがあったんで、今年は
余計猛暑だし、無理はしないことに決めたのだけど、設定の方も28度以下にしない、
って決めてたら、エアコンかけても30度以下にならないもんで、じゃ、例外特例と
して30度以下になるまでは26度設定でも可、ってことに、って、どんどん取り決め
を修正して過ごす休日。
テレビつければ、やれ海外旅行、やれ帰省で車の行列渋滞、って、みんなどうして
あんなに元気なんだろう、って、ぼーっとした頭で寝転がったり、新聞広げたりし
ながら、さわがしいタレントのきょう声に、うるさいっ、って思わず、テレビ消し
たりして、なんだか不機嫌な自分がいる。
とは言うものの、その場運動し、風呂に入ってから、冷えたビール(発泡酒)を前
にすると、やー、やっぱり、夏はいーねー、って気になる。
ビールと夕食済んだら、氷り入れたショーチュ−飲みながら、先日図書館でタダで
借りて来たビデオを見て、安くて楽しいレジャーアワー、って始めたら、これが、
楽しくなくて、イライラさせられた作品だった。
ヴェンダーズの「まわり道」って初期の映画なんだけど、マザコンの作家志望の男
が母親に勧められて旅に出るんだけど、出会う人間がみな物欲しげで、交わされる
会話も空虚、結局やっぱり空虚頭の主人公も傲慢で軽薄な行動を積み重ねるだけで
物語りが終わるわけで、おいおい、って思って解説を読むと、原題は、行動するほ
ど行き違う、とかって、書いてあるから、ヴェンダース、自身の自己嫌悪体験をそ
のまま作品にしたのだろう、こりゃ、暑さで不機嫌な時に見る映画じゃない。
ま、しかし、これだけ空虚な気分にさせる、ってのはさすがヴェンダース、考えて
みれば、いつものパターンって言えば言えて、パリテキサスなんかの場合、ライ・
クーダーのギターが、その空虚さを救ってた、ってことも言えるのかも。