4/23の日記          文は田島薫



プロの一筋

毎週日曜に見てるテレビの美術番組、昨日は安井曾太郎についてだったし、それに

ついて、中高年のご婦人に人気の流し目俳優が思う存分語る、ってテーマだったん

で、こりゃいかん、って見るのをやめて、悩み出版社と組んだ「バンド」でオリジ

ナルの2連発練習してから、ちょっと番組が気になって、ちょっと回してみたら、

その俳優、自分でも絵を描いてるらしく、それを撮ったもんを流していたんで、お

っとっと、って消した。(そんなに嫌うこたーないじゃないかね〜)

絵描いてる芸能人ってだれもかれも、大体あーいった写実絵画が好きなんだよな〜。

ま、芸能人に限らず一般の素朴な人々はどうしても、写実絵画がわかりやすい、っ

てことになってそっち行っちゃうんだけど、芸能人の場合名前が売れてるもんで、

個展などすると、けっこう売れたりするもんで、自分の才能と勘違いしちゃうとこ

あるんだな〜。(名前で売れる、ってのもやっぱり才能とも言えるから、まあ私の

負け惜しみ、ってことも言えるかも知れないけど)


午後は図書館で借りて来てたビデオ新藤兼人監督の「三文役者」を見た。

殿山泰司の役者人生を竹中直人が演じてるんだけど、声の調子や雰囲気が当人そっ

くりで、どっちも負けず劣らず味のある役者だな〜、って感心した。

で、ちょっと趣味で絵なんか描いちゃったりして誉められたり、小金稼いじゃった

りする役者より、貧乏でもその道一筋まっしぐら人生の方がかっこいいな〜、って

感じたわけなんだけど、じゃ、私の場合のロックンロールバンド、ってのは、その

線の位置関係ではどう言う事になるんだ、ってと、グラフィックデザインが仕事だ

と言え、その世界に少々食傷気味で自分自身も最近じゃ、あんまり固執するほどの

テーマじゃないな、って感じて、それ一筋でがんばってるわけでもないし、だれも

誉めてくれなくても、創造、って大きなテーマを楽しんでるんだからいいのだ。


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