4/2の日記          文は田島薫



花見の風景

日曜は、まだ春だっていうのにティーシャツ1枚でもいいぐらいの真夏の陽気。

桜も満開になってるはずだから、ちょっと地元の花見の盛り場にでも見物に行

くか、って悩み出版社と合意できたんで、図書館に本返した帰りに、調宮神社

(つきのみや=うさぎの石像がある)に回ってみた。


桜もいっぱいに咲きあふれ、人もいっぱいに座り込みあふれていた。

われわれは、ずっと以前は噴水があったはずの場所にそれがなくなり、小さな

野外円形劇場のようになった石段のステージのような部分に陣取った。

出版社を待たせて発泡酒とポテトチップなどを買い込んで戻って来てから、あ

らためてその場所から向こうを見ると、ワイドな桜の中空屏風の下でいろんな

人々が思い思いにくつろいでるのが、パノラマ舞台のように眺められた。


そんなに本格酒宴のつもりじゃないんで、のんびり桜の香をかぎながらゆっく

りと発泡酒飲んでるのは桜と一体になるようにぼーっとなかなか気持がいいん

だけど、見るともなく人々の方を順番に眺めてみると、ま、子供連れの家族な

んかは仕方ないにしても、けっこう大勢で座ってるグループなんかでも、どう

も盛り上がりに欠けてるように見える、まだ2時ちょっと回ったばかりだ、っ

てのに、全員素面の顔のままさてそろそろお開きに、って今にもだれかが言い

出しそうな雰囲気。

やっぱり、酒の量が足りないようなのだ、これは個人的か世代的な偏見なのか

も知れないんだけど、花見つったら一升瓶ぼんぼん置いてあって、ひとりや2

人は酔いつぶれて介抱されてたり、踊ってるやつや、大声で暴れてるやつなん

かもいたりするもんだったんじゃないのか。

以前参加してたグループの大花見大会じゃ、桜の木上ったり、裸で池に飛び込

んだりするやつはいるは全員しこたま酔っぱらってから、解散するのかと思っ

たら、安居酒屋に場所移して夜おそくまで2次会やって翌日は全員寝込んだも

んなのだ。(そっちのがいーわけないか〜)


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