●連載 がたやま娘のひとりごと      文はこんのたえこ


地方文化都市山形で、世界の様々なことを感じ考えている
賢くうら若い(?)娘の話を聞こう、疲れたおじさんおばさんたちよ!

たえちゃん、海外ひとり旅行行って来ただす。みやげ話その2。


コップンカ旅 2

到着したプーケットは、もやんとしていた。

入国審査を終え、ゲートを出たら飛行機の到着時間からかなり時間が経っていた。

ピックアップを頼んでいたので、ドライバーさんにはお暑い中お待ちいただき、

申し訳ないと思った。

ドライバーさんにイチゴ飴をもらい、ニッポン車の話(私には興味が無い、が、

世界的に共通性のある話題)で表面的に盛り上がった頃、ホテルに着いた。ロビ

ーには、プーケット個人留学の手配を頼んだエージェントさん方が待っていて下

さった。2人ともお若いが、私はこの方々を頼りにここまでやって来たのだ。こ

の旅で私は、ルーシーダットンという、タイ式ヨガと称されるものと、タイ料理

を学ぶ。エージェントさんには、宿とスクールの手配を依頼した。ご挨拶を済ま

せて部屋に荷物を運び、エージェントさんたちと夕食に出掛けた。

夕食の席には、同じエージェントにそれぞれ語学留学の依頼をした、名古屋と福

岡からやって来た大学生の女の子たちも一緒だった。彼女たちも日本からたった

ひとりでやって来たのだ。イマドキの女子大生は自立しているんだなぁ、と感心

した。うちひとりは、あと数日後にカンボジアに飛び、バンコクにも寄る、と言

っていた。なんて自由な人生なんだろう!君たち、今から大人になって、ますま

す充実した、楽しい人生が待っているんだよ!とイイ大人の私は、頼もしく思っ

た。

その日は、あまり英語が通じない地元の、屋台に屋根がついたくらいのお店でタ

イ料理を食べ、ビールを飲み、ホテルに戻って早々に寝た。日本を出て、ほぼ

15時間が経っていた。

次の日の朝から、クラスが始まる。

ハイテンションなせいか、あまりぐっすり眠れなかったけれども、疲れは無かっ

た。私が滞在したホテルは高級ホテルではないせいか、フロントのお姉ちゃんは

無愛想。「微笑みの国タイ」というのは、ここでは治外法権らしい。

コンチネンタルブレックファースト、と言えば聞こえが良いのだが、要するにト

ーストとコーヒーにジュースの朝食を済ませ、スクールの送迎車に乗った。

ホテルからスクールまで、車でおよそ20〜30分くらい。交通マナーがなっち

ょらん!と日本人の私は思ったが、慣れるにつれこの土地の交通ルールがちゃん

とあるんだな、と分かった。遠慮なく追い越しOK。原チャリはドライバーがメ

ットをかぶっていればOK。2人乗り3人乗りしても、ドライバーだけがメット

をかぶっていればOK。ピッピッとよくクラクションが鳴るが、追い越しをする

ときと、お寺に向かって鳴らすのとがあるんだそうな。

とても暑い。湿度は高いらしいが、肌が乾燥して髪の毛がバッサバッサになる。

強い日差しのせいだろうか。


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