11/13の日記          文は田島薫



キングコング

日曜は図書館に本を返しに行って、ついでに、悩み出版社がもういらない、って

言ってたので了解を得て、リリーフランキーの「東京タワー」を寄贈した。

そん時、こっちは断られるかもな、って思いながら私の親父が書いた自費出版本

もいっしょに寄贈したんだけど無事受け取ってもらえた。


帰って来てから、借りて来たサイモン&ガーファンクルの楽譜でミセス・ロビン

ソンをギターで弾いたり、運動やったり、風呂入ったりしてから、食後、ショー

チューとピーナッツをセット、アンプとオーディオスピーカーで音声を出して、

画面の真ん前に腹ばいになって、ビデオレンタルのサービスデーで借りて来てい

た映画「キングコング」を見た。


「キングコング」はもう何度も映画化されてて、今さら、って感じてる人が多か

ったらしく、公開時、わりと早々と終演になってたんだけど、友人の映画監督が

絶賛してたので見る気になってたのだ。


さすがに、重なるリメイクのハンディを乗り越えて、っていうか、やはり、大ヒ

ットもので必ず最低限受ける、ってところから、企画が進んだのかも知れないん

だけど、ハリウッドの映画作りのパワー全開、って感じで、ジュラシックパーク、

インディージョーンズ、ターザン、エイリアン、ET、ロミオとジュリエット?、

もう盛り込めるサービス全部入れ込んで、特撮の決定版にしよう、って制作者の

意欲が伝わって来たんだけど、そのサービスを筋の必然性にしたのが人間の女性

がほんとに惚れてしまうほどのコングのかっこよさを表わすため、ってことだ。

コングに美女が言うYOU ARE BEAUTIFLE、って言葉に心から共感できるのだ。

あんな場面で、あんな身体能力持ってて、危機から女性を守れたら、人間のどん

なヒーローが出て来ても、コングに太刀打ちできないだろう。

あそこまで心を通じ合った果てに、じっと彼女の目を見ながら力尽きて、地上に

落下して行ったコングの後に、彼女の人間の恋人が上がって来て、すぐ抱き合っ

ちゃった時、おいおい、二股はいかんなー、って、コングを愛しちゃったから、

あなたとは一緒になれない、一生ひとりで生きて行きますって言って欲しかった。

(な、わけにやいかないんだろーなー)


戻る