3/13の日記 文は田島薫
行方不明者、マイペースの再訪問日曜は市役所の土木課に勤めるいとこから先週電話があって、私の親父所有の土
地の処分の仕方について私の家へ来てアドバイスをくれるって約束していたんだ
けど、その時間前に出るということで、今週も出版社の友人がお茶を飲んでいた。
友人は私の自宅のある駅から三つ目の駅の街でお茶を習ってるので、それへ行く
前に寄っていたのだ。
そこへ前触れもなくまた、スクーターに乗った4年行方不明友人Sがやって来た。
手には将棋の駒の入った箱を持ってる。
2時間足らずのうちにいとこが来る旨を伝えて、同席するか?って半分社交辞令
で言ってみたら、いや、帰る、などといいつつ、時間が来て出て行くところの出
版社に、自分の論文の出版やら大学の中国人の教え子の就職斡旋の仲介を長々依
頼したりしてるので、時間のことを言いほどほどで打ち切らせた。
いとこがやって来たので、Sのこと紹介したら、前に伯母の葬式の時に一度会ってる、ってSの方が断言して、世間話好きの彼はたちまち話し込んで行き、私は
そんな、どこに新設大学ができただの、道路がどう、駅前の開発がどう、なんて
ことはどうだっていいんだけど、気がつくと1時間半も費やしてるんで、本題の
方に行かなくて大丈夫か、っていとこに聞くと、20分後ぐらいの時間まで大丈夫、
っていい、その後、感心したことにSはきっちり20分後に帰って行ったが、将棋
を置いて行ったので近いうちにまた来るはずだ。(別に来るのはかまわないんだ
けど、へぼ同士の将棋が少々たいくつなのだ)
いとこはきちんとした努力型の男で、親父のために本来私がやるべき調べを、税務署まで行ったりして、レポートをA4、5〜6ページにワープロで打ってまとめて
来てくれた上4合瓶とはいえ菊水のふな口とせんべいの土産まで持って来ていた。
あまり飲める口じゃなかったはずなんだけど、ちょっと飲みますか、って聞くと、
少しはいいかも、って反応だったので、発泡酒を出し、彼がやってた合気道の話
やら、仕事への志といった話を聞き、以前よりもそれらに共感している自分に気
がついた。(酒入ったせいもありそう)