●新連載
クーニーズ          文はえんどうくにこ


世間の荒波を凛々しく乗り越えて来たベテランOLエンドーが
世間の矛盾、不正?を次々あばいて行きます!…多分。

今回は、ウェストコーストのロスの話(えっ?ちがう?)。



ロス・タイム

3年〜6年ぶりくらいご無沙汰していた知人達に、このところ立て続けに会った。


会うまでは結構ドキドキ緊張などしていたものの、実際に顔を見て10分も経てば


最後に話したときと同じ雰囲気に戻ってしまっている。


外見上の変化こそあれ、付き合いの根本というか本質的な関係が同じであれば


何年ブランクがあってもそのギャップは取り戻せるようである。


いい人間関係ってのはそういうものかもしれない。


今回3人の人達が偶然にも同じ言葉を私に残してくれた。


『失った時間は大きい』


全くしてその解釈は三人三様で、後悔の表現・思い出の表現・再出発への表現等で

ある。


ゴールを意識することのない、漫然と漠然と生きている私にとって、そのように判

断する基準が解らないことを発見した。境目がなくなっている自分の生活振りに、

私は少なからず驚いた。


ダラダラとあまりにも変化の無い日常を送るなかで、時間の重みや大切さがすっかり

麻痺してしまっているのかもしれない。


いつも自分の好きなことばかりしてきたわけでもないし、まあ、人様から見れば羨ま

しいオールド・パラサイトではあるが・・・今さえ良ければという、そんな刹那主義

でもないし、日々、反省と後悔ばかりしている自分が情けないくらいなのだが、

『失った時間』という観念が私にはほとんどない。むしろ『いたづらに浪費して

しまった時間』という表現が私にはふさわしい。


ロス・タイムではなくウエスト・タイムと私は感じているのだが・・・


戻れないやり直せない、時間は止まらない。失ったのならその分だけ取り戻せばよい。


サッカーのロス・タイムはお得なチャンス!!


私の人生のロス・タイムはいつ訪れるのかしら??


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