酩酊放談             文は上一朝(しゃんかずとも)


発言欄のどうにも書かないN先生のピンチヒッターがレギュラーに、
事情通シャンさんが独立コラムに栄転!
今回もしゃそうシリーズ、ワールドカップジーコジャパン見出しで総括。



しゃそうから8

車中人様の広げる新聞の見出しを拝見するのは楽しい。

6月12日。

「優勝も夢でない」「いざサムライ見参」いわずとしれたサッカーW杯である。「真剣勝

負『楽しんで』」というわけのわからないものもあるが総じて勇ましい見出しが揃ってい

る。そして、勝てるといわれたオーストラリアに3−1で負けた。

6月13日。

試合内容に触れたくないのか「侍ブルー落胆 列島熱い応援歌」や、少し神がかって「全

霊を捧げたジーコ」の文字がおどる。かと思うと、少しはいいところも書かねばと「気迫

の守護神力尽く」川口の働きを褒め上げたものも。なかにはどうにも書きようがないのか

「冷静対処円熟味を増す」円熟味を増しても勝たなきゃしょうがない。また、逃げを打つ

のもブンヤさんのずるいとこ。「精度アップ専念せよ」とお説教もわすれない。


6月18日。

「戦い方誤りなし」「最後まで走りきろう」「シュート打たねば」とハッパをかけて、

「ブラジルと一騎打ちだ」と勇ましく煽ったのはいいけれど、その結果やはり勝つはずの

クロアチアと0−0の引き分け。試合内容はいいとこなし。「後味スッキリな戦いを」な

んてのもありましたっけ。

6月19日。

「日本決勝Tに黄信号」「日本首の皮一枚」さすがに現実味をおびてくるなか、「遠い白

星、瀬戸際日本声援届け列島熱気」と、精神論も。大半は「悔しさ次に生かす」「ブラジ

ル戦ぶつかって」「小笠原で攻める」とあきらめの悪いこと。


6月22日。

「柳沢蹴念なし」クロアチア戦でへまをやった柳沢の次回先発外しをかばうのか、夕刊紙

特有の捻った見出し。「ジーコ拒否 白星八百長」なんてあぶないものもあるかと思うと、

「ジーコ『ブラジルに油断あり』」と本人が云ったのかどうかもわからないものもある。

早起きは三文の得とばかりにTVにしがみついたが、ブラジルに4−1で負け。

6月23日。

「日本惨敗」「奇跡夢のまた夢」「奇跡など起こるはずなし」「惨敗日本予想どおり」と

各紙はしたり顔。いままで、夢よ、奇跡よ、とあおりにあおったことなどころりと忘れ、

全知全能のブンヤさんは恥じるところを知らないようで。


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