今週の雑感(昔のもありの) 文はさぬがゆたか
ソノ世界的イラストレータ・サニーはココアメンバーですが、
ふだんのアート作業を栃木でやっていて、そこからの田舎だよりです。
感動もあり、そーでもないのもあり、で、謙虚にタイトルは雑感のまま。
「 冬 季 オ リ ン ピ ッ ク 」
せっかくだから今週から開催される「冬季オリンピック」の話題。
いつのまにか笛太鼓が鳴り響いた長野五輪から8年も過ぎイタリア・トリノであります。
間にソルトレークシティーがあったにせよ確かな記憶は長野であってやっぱり忘れられない。
出来たてホヤホヤの上信越道で志賀高原まで車を走らせ、やっとイタリアのスーパースターアルベルト・トンバやオーストリーのヘルマン・マイヤーのスキ
ーの滑りを目前で見れたのは感動もんでした。東館からの滑り慣れた斜面をカ
パンカパンに氷らせ、そこをたった数秒で落ちていく彼ら。脳裏に残ったのは
馬のような太ももスキーパンツ姿と過ぎ去った後の風。
ヘラヘラ笑いのジャンプ原田選手の「みんなみんなでやったんだよ〜」って声もその日志賀の丸池で聞いた。ビールのうまい夜だった。
そんなわけで、何と言われようと自分はスキーが好きだったから今がある!って言いきれちゃうくらい好きなんです実は。
登って滑り降りるだけのこと。それの繰り返しをただたんに楽しむ!って言ってしまえばそんなわけで特別なもんじゃない。ご飯を食べてただ直腸あたりか
らひねり出すだけみたいな?
ま、そんな事を言いあいたいわけじゃないんだけどね。
理屈で言えば、上手だろうがどうだろうが誰のせいでもなく滑る。楽しくもあり危険も伴う。
すべて自己責任の上に成立つ簡単さが好きなんかも知れない。
脳みそだけで片ずけられることもなく最低限確かな筋力との相談をも楽しめる。
あとはね、誰かの出来上がってしまった物語りで感動するよりも、今自分の真下にある雪や風景や風で自分なりに想像したい気分なんだろかって思うんかも
知れないな。
大きくてどこまでも続く画用紙みたいで、リフトを降りる度いつもゾクゾクしちゃう。
ややこしく考えなくちゃ!って思う時もあるけど、やっぱ楽しく学びたいってのが本音なんかも。
んだから、日本はもちろんいろんな国にも行きたくなったんだと思う。
そ、そ、長野の後のソルトレークシティ。開催される10年前ぐらいに偶然そこ
に行ったことがあるんだけど「次ぎの五輪の時にはおらが小さなスキー場も有
名になるんだぞ!」って言っていたスキー場のおやじさん。本当にそのスキー
場は有名になりました。なんで10年以上前に五輪話が出ていたんだろうって不
思議なんだわよ。祭りにはきっといろんな仕組みがあるんだろうな。
ソルトレークシティと言っても長野市と同じように、その回りにいくつものスキー場があって種目ごとに開催される。つい最近の映画祭で「拉致問題」を発
表したパークシティっていう小さな町もそのスキー場のひとつ。小さいスキー
場の町なのに立派な文化があるんだよね。長期滞在型のリゾートの差は大きい。
今回のイタリア・トリノの近くのスキー場だってすごい。日本チームがベースに選んだクールマイヨールって街には石畳みの商店街が続き、リストランテや
バールはもちろん、ハム/チーズ専門店から女性の下着専門店
まで揃うんだから飽きない。日本のそれにくらべると大人なリゾートなんです。
せっかくだからスキージャンプ台の話しもしちゃう。もちろん跳んだわけじゃ
なくただの見学だけれど。
ノルウェーのオスロから地下鉄で行けるホルメンコーレンっていう北欧の名門クラシックジャンプ台。
ここで開催される日にはオスロの人口が減るぐらい観客動員されるらしい。たしか市街地から30分ぐらいガタガタと電車に揺られると辺り一面針葉樹の森に
なりだす。その針葉樹の中にニュ〜〜〜〜ッとそびえ立つのがジャンプ台で風
もさぞや強いだろうに。
見学用エレベーターで一気にスタートの展望台まで行ける。そこからの眺めは雲の上的まさに鳥人の世界に思える。富士山のドドンパ娘?コースターの比じ
ゃないと思う。
針葉樹の森の先には遥かスウェーデンも見えるんじゃないか高さの見晴らし台から、ヒュ〜〜ッと一本滑り降りるんだって。それは途中で切れていて、その
ず〜っと先に扇状にランディングバーンが開いている。囲むように数万人の観
客席から歓声が響くんだって。でもね、それだけ広いバーンや観客席が上から
見ると銀杏の葉っぱぐらいにしか見えないんだよ。
ジャンプのことをこちらじゃKing of sportって呼ぶわけが分かる凄さだわ。
スキージャンプって人の飛んで行く音がするんだよ。
そんなわけで今週からテレビに釘ずけ週間になりますので。