●連載 がたやま娘のひとりごと      文はこんのたえこ


地方文化都市山形で、世界の様々なことを感じ考えている
賢くうら若い(?)娘の話を聞こう、疲れたおじさんおばさんたちよ!

今回は、甲子園出場した母校の応援、ってしあわせな夏休み。


暑かった。

日大山形、夏の甲子園ベスト8進出おめでとう!山形県初の快挙だ!母校なのです。

うちの高校の部活はとにかくキツイ。その中でも野球部は部員も多いし、一番にキ

ツイかもしれない。授業が終わるとすぐ、学校から自転車で坂道20分くらいの丘

の上にある野球グラウンドにまっしぐらに向かって、日が暮れても練習している。

真面目な人々だなぁ、と感心していた。私が在学中の頃は2回、甲子園出場した。

うち1回は私も甲子園に行って応援した。まったく野球のことは分からなかったけ

ど、ルールが分からないのに応援してもつまらないと思い、一生懸命に覚えた。甲

子園名物の「かちわり」は、ビニールの味がしてがっかりだった。「ぼったくり」

というのを痛感した思い出だ。今でも売っているんだろうか?

他の野球が強いと言われる高校、野球少年を他県から集めてくるのと違って、日大

山形はほぼ山形県内、地元の子が多い。だから自然と応援に熱が入る。今回、日大

山形をベスト8に導いた監督は、日大山形野球部のOBで、夫の草野球仲間であり、

我々とそう違わない年齢。だからますます応援に熱が入る。

3回戦。これに勝ったら初めての準々決勝進出だ!っていうので気イ揉んでいちい

ち絶叫してまともに見ていられなかったので、深呼吸をして別室に行き、キーボー

ド弾きながらチラチラ見て、見ると見たでキイーってなって、遂にはお腹が痛くな

り、おトイレに何回も行った。そして勝ちが決まった時、「ギャー!やったー!」

って走り回り、一緒に校歌を歌った。卒業して何年も経つのに、けっこう覚えてい

るもんだと思った。

うって変わって、早稲田実業との準々決勝は穏やかな気持ちで見ることができた。

逆転したから、そのまま勝って欲しかったけど、最後の方で負けちゃった。残念だ

った。でも、欲目だと言われようとも、どっちが勝っても不思議じゃない試合だっ

たと思うんだ。



みんな顔がきれいだ。勝っているほうはもちろん美しい顔だけど、精一杯やって負

けて泣いても、潔い良い顔をしている。みんな、よく頑張った。


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