●新連載=クボユーシローの
奄美大島
その4
『ハブ』は夜行性である。この猛毒の蛇もイメージ的に奄美大島観光の足を
引っ張る。しかし、街中には勿論いないし田舎でも昼間は見ることはない。
田舎の人たちが夜出歩く時は懐中電灯を持つ。夜道で遭遇しても少し離れて
いれば襲ってくる事はない。ちなみに万一のために田舎の集落には道沿いに
一定の間隔で『応急処置用の血清』がぶら下がっている。
戦前このハブを駆逐するために、東南アジアから持ち込んだ『マングース』
を山に放った。しかし、この食肉性小動物はハブを全く食わずに希少動物
『アマミノクロウサギ』を食った。奄美には昔から野生に肉食性の哺乳類が
いなかったため原始的なウサギと言われる『アマミノクロウサギ』をはじめ
世界的に珍しい鳥獣たちがたくさん生き残った。それが今、『マングース』
と人間の『開発』により総てが絶滅しそうになっている。
amami style4 2006.3.22 y.kubo