9/26の日記 文は田島薫
連休のどんちゃん騒ぎ23日24日はバンドメンバーのサニーがインドネシアで値切って買って来た1メートル
もある太鼓をたたいてビールを飲んだ。
ふだんギター2、3本でやる合奏と違い、原初的なエモーションを呼び起こされて、
合わせると知らずにギターアドリブもより自由で躍動的になるようだ。
ふたりで交代で太鼓をたたき、ジャズ的な音の遊びに陶酔した。
どんどんどん、って深く響く音を出してると、向かいのアパートのベランダに人が
出て来て、あたりを見回している。
引っ込んだ時、ガラス戸をピシャリと閉めることはなく、開けたままにしていたから、
そんなに迷惑に感じてはいなかったんだろう、とわれわれの意見は一致した。
で、また、調子に乗って続けた。
そんなふうに、2日に渡ってやってたら、さすがに飽きたサニーは(?)日曜の早朝
帰って行った。
前日の晩、郡司さんから、成瀬信彦さんの舞踏を自宅のヒトヒソ館へ見に来ないか、って誘われたんだけど、サニーとの練習(?)に集中していたし、前回の舞踏で残っ
た豚肉を振る舞うと言う話に、肉をあまり食べたくない私は検討します、っていった
曖昧な返事をした。
それに、日曜は映画プロデューサーの尾形さんから、彼の友人が浦和の美術館で版画
展をやってるっていうので、行こうと思ってもいた。
で、その美術館へ行ったら、それらしい版画の展示は一件だけあり、聞いてた友人の名前と違う気がしたんだけど、入って行った。
当人がいたら、尾形の友人だ、ってあいさつしてくれ、などと言われてたので、見回
したけど、係員の女性がひとり立ってただけだった。
ほー、なかなか渋い作品を作るなー、って感心しながら、見て行って、略歴を見たら、
尾形さんが生まれるずっと前に亡くなってる作家だった。
これはどっかでなにかが間違ってたようだ。美術館の外の公園のベンチで若者が、サニーの持って来たのと似た太鼓をどんどんどん、
ってたたいていた。
周囲でくつろいでたり歩いてる人やとなりに座ってる人はそれに気にとめてないようだ。
やっぱり、太鼓ってのは、心地よい癒しの楽器なのかも知れない。