10/31の日記 文は田島薫
パーティの連チャン先週末の夜は田端にある彫刻家でパフォーマーの小林芳雄さんのアトリエ個展の
オープニングに招かれ開始の1時間遅れぐらいに行った。
案内地図を頼りに田端の暗いさびれた商店街を歩いて行くと、煌々と明るく開か
れた窓や入口の周囲がごちゃごちゃとぎっしり描き込まれたラフな絵で覆われた
田舎の駅の待ち合い室風のアトリエが見えた。
すでに舞踏家の成瀬信彦さんとパートナーの郡司さんが入口近くのテーブルにいて、他に数人の男女が、紅潮した顔の小林さんを中心に話の花を咲かせていた。
一昨年の都庁前パフォーマンスや、その前にあった丸木美術館でのアフガン攻撃反対のパフォーマンスのビデオをやったので、酒を飲みそれを見ながら小林さん
の意図と離れてきれいすぎちゃったんじゃないのなどと余計なコメントを上げた
んだけど、彼の抜群のデッサン力を誉めたりもしたので、フォローはオーケー。
後から来た映画プロデューサーの尾形さんも加わり、話し好きのカメラマンと
一緒に終電まで飲んだ。
帰り際、尾形さんは私とすでに酒宴の2連チャンにもかかわらず、明日横浜でパー
ティがあるから行かないか、と誘うので、広尾でサニー関係のパーティがあるんだ
と言うと、横浜の前にこっちにも参加するってことになった。
広尾は去年もやったぬいぐるみアーチストのリサクさんの個展で、オープニングに彼女が仲間と二胡の演奏をすると言うので、サニーが先日手に入れた太鼓ジャンベ
をたたく話しをつけていて私にもコンガをたたかないか誘われていたのだ。
サニーと待ち合わせてそれぞれ家から太鼓を持って現地へ着くと間もなく彼女の仲間の女性が次々集まって来て、練習を始めたんだけど、小さなカウンター式の
カフェの椅子は客が入る前にいっぱいだった。
二胡が4人の他、シンセサイザーの原形である楽器テルミンの超小型版がふたり、
おまけにミュージカルソウってのこぎりまでそろって珍しい音が響いた。
われわれもおずおずとパーカッションを合わせてみたりしながら、この曲はこう
かとか、やっていたんだけど、開演時間になったら、ぞくぞくと客が詰めかけ、
ほとんど全員立ち見の中、少し前に到着した尾形さんは一番よさそうな席に座り、
たちまちわれわれは外へ押し出され、2人づつぐらいで入れ代わる彼女たちの演奏
を鑑賞しながらずっと外にいるだけで、一度も演奏に参加できるスペースは見つけ
られなかった。
終了後、桶川から来た、っていう愛きょうのある女の子もまじえてちょっとビールを飲みながら太鼓をたたいて遊んでから、サニーと尾形さんと3人で近くの居酒屋
へ移動し飲んでから帰り、けっきょく尾形さんは横浜パーティとりやめにし、また
私の自宅で飲んで、全員泊まり、翌日も少し飲んで、夕方に別れた。