●連載
がたやま娘のひとりごと         文はこんのたえこ


地方文化都市山形で、世界の様々なことを感じ考えている
賢くうら若い(?)娘の話を聞こう、疲れたおじさんおばさんたちよ!

今回は、心が落ち着くといろんなものに感謝できる、ってお話。



生活も落ち着いて・・・

先日、父の四十九日が無事に終わりました。いつものごとく、おじやおばがいろ

いろ手伝ってくれました。姉二人がいる父は、バガバッツ(山形弁:バカな末っ

子)なので、いつもいろいろ面倒をみてもらっていました。100歳に近い祖父

も、その日は「オレも何か手伝うこと無いか?」と言い、しっかりとした気持ち

でいました。

私と母と、父母のきょうだいたちで父の末期ガンの告知を受けた時から、一年経

たず。がらっと生活が変わりました。父の姉夫婦たち、母の妹と弟夫婦たちは、

本当に私たち母娘を支えてくれました。お見舞いはもちろん、ガンに効果がある

のではないか、といろいろな情報を教えてくれたり、ガンの痛みを少しでも和ら

げるために、と、お灸をたててくれたり。そして私が結婚できたのも、ホントの

ところは父の病状を知った夫の母の、ハッスル発奮のお陰なのであります。「お

父さん、亡くなる前に花嫁姿が見られて良かったね、親孝行したね。」とよく言

われ「ええ、お陰さまで〜♪」とヘラリと言っていますが、実はお義母さまのお

陰なのであります。

不思議なことがありました。生前父と兄弟のように仲の良かった私のハトコ。父

が入院したことを知らなかったのですが、亡くなるその日、そのハトコの奥さん

が病院に行く私の母を、偶然見かけたのだそうです。そして「何かあるんじゃな

いか。」とお見舞いに来て、看取ってくれたのです。また、四十九日にも来る予

定ではなかったのですが、ちょっとしたことが重なって、来てくれることになっ

たのです。きっと、父が呼んだのだろうと思っています。

ひととひととが支えあって「人」という漢字。ああ、本当のことなんだなあと感

じながらの最近の生活でございます。


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