5/2の日記          文は田島薫



ゴールデンウィーク

ゴールデンウィークが始まり、色んなところへ出かける人も多そうだけど、私は

じっと家にいるのが好きだ。

だいたいどこ出かけてもこんな時期は人でいっぱいだし、ただ移動や、休息場所

の確保に神経を使い続けて、疲れて帰って来るのがオチだ、って思えちゃうし。

家にいてもすることは沢山ある。

窓開けて風を感じながら新聞読んでテレビ見て本読んでギター弾くのだ。

(いつもと同じじゃん)

休みが長いと、これらをじっくりやることができる。

油絵描く、ってメニューもあったんだけど、今は創作は音楽の方に気持が行って

るので休止中、そんなこんなで、ぼーっと外へ出かける気分ではないのだ。

昔ほとんど日本中(?)バイクで回っちゃったってことで、どこ行っても同じだ、

って考えちゃうからでもある。(海外、って手はあるが、金がない)


新聞でもゆっくり読んでると人の意見がこころにしみることもある。

読者の欄で10才の人が日中関係の軋轢を嘆き、仲良くやっていくべきだ、って私と

同じような意見を書いてたり、59才の人がほんの1年ぐらい前にカナダかどっかへ、

短期留学して感じたことを書いてたりした。

人生相談では、拒食症の少女が、悩むのは人生を楽しめないせいだ、って誰かに

言われたので、どうすれば楽しめるのか、相談していた。若い創作家のTetsuyaさん

はそれに対し、いつも人生を楽しむことは難しいけど、自分は楽しくないことでも

感じることをしている、と、大雨の時はそれを手のひらに受け、自分と宇宙とのつ

ながりと自分が生きて存在していることの奇跡と不思議を感じるんだ、というよう

な主旨(ほんとにそうだったか責任は持たない)のことを書いていた。

角田光代さんの紀行本の宣伝広告文では、岡を上って行く道の頂上で、視界が開け、

向こうには海が広がってた時、感動で泣いた、って書いてあったけど、同じテーマ

の風景画を私は油絵で描いていて、前日居間に飾ったばかりだった。


でも、今これ書いてて、以前体験したようなことでもだんだんバーチャル体験に近

くなってしまうかも知れない、って感じたんで、とりあえず、今度雨降ったら外へ

出て、全身で濡れてみることにしよう。


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