6/20の主張             文は田島薫



(うつ病が流行る理由について)

テレビでうつ病で悩む人々を集めた番組をやっていて、体験談を交わしたり、

それの解決策などを紹介していたので、さわりだけ見た。

たいがいの例は、リストラで失業したり、逆に仕事量が過酷に増えたりで満足

な生活ができず、生きることが空しく感じられてしまう、ってものだっだ。

それに対して、精神科医が出て来て、新しい抗うつ剤の紹介を始めたので、

チャンネルを変えた。


うつ病が流行る原因ははっきりしているのだ。

なかなか改善されない今の日本の病的な雇用構造がそれだ。

最初に書いたけど、簡単に言えば、家族を抱えいくら働く意欲を示しても、

満足に働く場所がない人々と、不況を理由に人員削減の穴埋めで夜中まで

こき使われる人々の、2極化に代表される雇用構造だ。


しかし、実はこの雇用構造を変えるのは簡単なことなのだ。

企業のリストラにおいての人員削減については国が厳しく規制をする。

組合などの労働者側もそれを重視し、時短などを要求するにとどめ、企業内

の収支を確認し、必要に応じた賃金カットなどは容認する。

民間平均より遥かに高い公務員給与や特殊法人の給与基準も民間並みに削減し、

その分の税金を雇用安定政策にまわす。


と、いった、労働者の不当な所得格差を、時短による、ワークシェアリングに

よってならすことから始め、国民全体が最低限の健全な労働環境を確保した上

に、能力主義の格差を付加して行くべきなのだ。


うつ病になるのは個人の責任ではない、今の日本だれだって明日にもなる可能

性があるのだ。

だから、ま、自分がそれを感じた時は、自分ひとりじゃない、世の中せいだ、

と自覚し、思いきり愚痴を言ったり、酒を飲んだり、政治家を批判したり、

気持が乗ったならば、社会運動に参加したり、ってことをみんなでやろう。




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