●連載
がたやま娘のひとりごと         文はこんのたえこ


地方文化都市山形で、世界の様々なことを感じ考えている
賢くうら若い(?)娘の話を聞こう、疲れたおじさんおばさんたちよ!

今回は、寒い雪国の“温かい習慣”のお話。



大雪れぽーと その弐

寒いので、普段はもうどーでもイイような格好をしている。寒ささえ感じなければ

別にイイんだ。どーでもイイような格好にあいまって、化粧さえもどーでもイイよう

になっ てしまった。そんな「どーでもイイ感じ」で、ぐちゃぐちゃの髪に帽子をか

ぶってボサラっと(標準語:ボケっと)休日の街を歩いていて、ふとガラスに映る自

分に気 がついた。ただのオバチャンだった。寒気がした(^^;)

雪が降ると、街は真っ白の世界。雪が積もるので、道路の白線は見えない。

歩道では、先に通った人の足跡をなぞるように歩く。雪が降っているときには傘を

さ して足元を見ながら歩くので、なんだか「あなたについて行きます」みたいに感

じに なる。朝早く出かけたときは、自分が先陣をきって道無き道を歩くような感じ

なので 「フロンテイア精神だなぁ〜」とかいろいろ余計なことを考えながら歩く。

靴はもちろん、例の雪国仕様スパイク付ボロボロブーツである。


人が一人歩くのがやっとの歩道。すれ違うときは、お互いに一声かける。


道をゆずられた人 「どうもすみません、ありがとうございます」 と言いながら、

ちょっと早足で通り過ぎる。

道をゆずった人 「いいえ、お先にどうぞ」 とちょっと脇に寄り、相手が通り過

ぎ るまで待っている。


そんな時、ココロがとっても温かくなる。 嬉しくなって「お気を付けて」の一言

も添えたくなる。

声をかけなかったとしても、お互いに会釈だけはする。それが最低限のマナーなの

かも。


コヨミの上ではもう春だのに、こっちはまだ雪が降る。朝、ちらちら雪が降ってい

るのに、まあ大丈夫だべぇ〜♪とチャリンコで通勤すると(実際は遅刻寸前だから)、

そんな日に限って一日中雪が降り続いて、帰る頃には自転車のサドルが10cmも高く

なっているみたいに雪が積もってしまうのだった。


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