今週の雑感(昔のもありの) 文はさぬがゆたか
ソノ世界的イラストレータ・サニーはココアメンバーですが、
ふだんのアート作業を栃木でやっていて、そこからの田舎だよりです。
しばらく感動ものじゃなくて雑感記に変えたいとのことです。
『 猫 の 足 跡 』
田舎でどっぷり時間を送るようになってはや3年。とは云っても半端な田舎で、きれいな小川じゃなくて
農業用給水河川だから、うっかり落ちたら大変!大雨でも
降れば2キロも下流で発見されるような勢い河川だ。
山々にしても遠くに日光連山、近くに足利周辺の稜線が見える
程度で迫力がない。ロマンチックな気分にならないと歌は出ない。
そんなわけでやることも半端になっているのか、一昨年まで咲き
ほころんでいた四季の花々も、犬のモグの登場によって全滅した。
腐葉土を作り鹿沼土やら何やらせっせと混ぜ、種を植えやっと芽が出た
ところを彼はせっせと「ここ掘れワンワン」してくれた。
なもんで、作業場の軒先きに空になったたくさんの鉢を見るたびに心が痛いのよ。
「これじゃいけない!心が乾いてしまう」と先日奮起した。
とりあえず雨が降るたびに流れ出す花壇の淵をきちんとしよう。
んじゃコンクリートだ。さっさとセメントを混ぜよう。
お金はないけど材料の買い置きはたっぷりだし、道具もばっちりだ。
ふんふん〜〜ふんふん〜って混ぜ混ぜし〜セメント〜!
はんはん〜はんはん〜って塗り塗りし〜セメント〜!
天気もいいし1日も過ぎればちょっと形になってくれる。
日が暮れ、電灯片手に様子を見にいった。そこで見たのは
ていねいにコテで仕上げたセメントの真ん中に猫の足跡!
しっかり肉球までの猫の足跡!
「ハア〜〜〜ッ・・・・・・」
でもね、ボカあ変わったよ。その足跡を残すことにしたんだ。
それが生活ってもんかも知れないって思うようになってきた。
育ち盛りを抱えた子だくさん家族みたいで、かっこうなんか気に
してられない。それよりも育つこと生活すること。
そう、イライラしながらも犬や猫と生活してるってことなんじゃないかって。
でも、やってくれるなあまったく!