4/18の日記 文は田島薫
第2回赤羽オペラ先週末はチラシやプログラムのデザインをさせてもらった赤羽オペラの通し稽古
に招待され、映画プロデューサーの尾形さんとお邪魔した。
二部が永井荷風作の和製オペラ「葛飾情話」で、一部が永井荷風が米国で見た
オペラのハイライトをルーマニアのソリスト、エカテリナ・ツツさんを迎えた。
太めのツツさんの力強く、迫力あるメゾ・ソプラノを聴き、一般公募のコーラス
の人々の楽しそうな歌を聴いた。
二部は二幕あって、二幕めの舞台装置が要素が多く、単純化されてるんだけど、
もう一段単純化した方がいい、と勝手に感じて、知り合いになったことに甘え、
美術の山本さんに私はストレートにダメ出し意見を言った。
直前になって、出ばなを挫くだけの意見をエラソーに言っちゃいけなかったかー、
って少し後悔した。(山本さんゴメン)
6時から始まりたっぷり3時間、歌の他、演出段取りなども見学させてもらって、終わると、尾形さんのかつての仕事仲間だった舞台監督の小嶋さんや、台本・演出
の飯村さんに挨拶しておいとま。
その後、ふたりで川口の安居酒屋に寄った。ビールの他、たっぷりショーチュー3杯分ホッピーで飲み、同じテーブルにひとり
で飲んでいた若い肉体労働者がわれわれの注文した魚の話をきっかけに割り込んで
来るのを、私はおもしろがって100%受けて話し込んでしまい、尾形さんは少し
不本意そうな感じながら、60%ぐらいは彼の話を受けていた。
尾形さんは話したいテーマを抱えていて、赤の他人のどうでもいい話は邪魔に感じ
ていたんだろう、と思っていながら他人につきあっちゃう私であった。
(尾形さんゴメン、…って一日みんなにあやまってばっかり、ゴメン、って言えば
済む、って思ってるわけじゃ、…ないこともない)
いい時間になり、労働者とお互いに握手してわれわれは店を出た。と、歩きながら、勘定が「数百円高い!」ってふたりで意見が一致。(セコイッ)
まさか、あの男は店専属のホストってこたーないだろうな、場末の焼き鳥屋で。