●新連載
クーニーズ          文はえんどうくにこ


世間の荒波を凛々しく乗り越えて来たベテランOLエンドーが
世間の矛盾、不正?を次々あばいて行きます!…多分。

今回はがんばる若者の話。



や・り・な・お・し

ちょっと古びた表現ですが私にとっての『目から鱗』事件です。

“遅くなってすみません”彼女が差し出した稟議書の右上部がやけに目立つ。

まずシャチハタ印が二重線で消されている。その横にこれまたいったん二重線

で消されたデータ印の上にさらに訂正印が。その右側にはとどめのデータ印が

もうひとつ。ハッキリいって汚い!なのに“えっ、やり直しですかぁ〜”と

逆切れされてしまったのでした。22歳社会人暦約4年の契約社員。

“またコピー曲がってる。まっすぐにやり直してくれるかなぁ”待てど待てど

学生バイトくんコピーを持ってこない。みかねてコピー機までいくと一生懸命

しゃがんで本体をずらしたりなんかして汗だくになっているわけです。

“これくらいまっすぐでいいすっかネェ?”20歳大学アルバイト男性。

彼にとって曲がっていたのはコピー機だったのでした。

“と、ゆうわけで自分は今フリーターです”というのは23歳もと大手商社サラ

リーマン。新入社員歓迎会コンパ、一芸披露で先輩諸氏の冷たい態度と

『やり直し』の野次にカチンと切れた熱血君パンツ一枚になってお台場あたり走り

まくったのです。“おかげで会社辞めるハメニなり、結局自分自身がやり直しに

なっちゃいました”

笑いあり涙あり。

修復可能なや・り・な・お・しなら何度でもお勧めしたい。

ただし最小限にとどめてね。人生思ってるほど長くはないのです。


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