6/28の日記          文は田島薫



未成年犯罪者の更正シミュレーション

庭の雑草畑からどくだみを採って干した他はテレビとギター(いつもだけど)。

それと新聞。先週ハードディスクが不調になって、それの調整にたっぷり時間

を食われたせいもあり、あまり満足に読んでなかったので、まとめ読みしたら、

ほとんどそれだけで日曜日はおしまいになった。

家から一歩も外へ出なかった(いつもだけど)。


テレビで米国の何州だったかそこだけで実験的に行われている、未成年犯罪者の

更正のためのロールプレイイング・シミュレーションというのをやっていた。


殺人を犯した少年が、どうしても被害者の立場になって感じ反省することが

できなかった。その理由は被害者が初めに自分の自転車を盗んだのが原因だし、

銃を撃った時もグループどうしのごたごたの争いの中で、自分はもとから殺す

つもりはなかったんだからと言っていた。


そこの心理学者によるシミュレーションは同様の罪で収監されている少年たち

にその時の状況や問題を何時間も話し合わせた後、まず、その少年の正当性を

感じさせている彼の価値観(やくざのボスになること)にそって、みんなが、

彼をボスにみたて、や、ボスいい靴ですね、などとばかばかしいおだてをする、

と、どうだ、自分の価値観の空しさに気付いた彼は泣き出したのだ。


その後、犯行当時の同じ状況をみんなで再現し、当時と同じように逃げようと

する少年に、被害者と弟役が泣叫ぶところを、ちゃんと見ろと、言われ、それを

拒否しながら少年は泣いた。


その後、今度は少年が被害者の役をやった。銃で撃たれ倒れ、弟が泣叫ぶ、電燈

が消され少年以外は全員部屋の外へ出る、部屋から少年の号泣と懺悔の声。


これはその少年だけでなく、われわれもやるべきシミュレーションだと思った。


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