1/5の主張 文は田島薫
(マイケル・ムーアはえらい)ボーリング・フォー・コロンバインを見た。
アカデミー賞受賞式で、公然としかもはちゃめちゃ言いたい放題でブッシュ批判を
していたのを見て、こりゃ見なきゃいかんと思わせられた。(彼はプロモーション
もうまい、ってことだろうが私はそれは気にしない)
コロンバイン高校での十数人が犠牲になった生徒による銃乱射事件を核に、米国の銃社会の問題点を関係者へのインタビューで追求して行こうという企画の映画だ。
乱射事件の翌日、全米ライフル協会の男優チャールトン・ヘストンは集会で、銃を片手にかかげ、私は銃を離さない、と叫んだ。
銃は自分の身を守るもので、人にはその権利があるのだ、ってのが彼の考えのすべてだ。
先進国での銃による年間の殺人の件数はおしなべて数百人レベルというのにくらべ、米国では1万人以上なのだ。
その理由を探るマイケルは銃殺人のほとんどないカナダの町を取材する。
銃は米国と負けないくらいあるが、カナダのその町はわが国でも今や常識になっている
家の鍵を、だれもかけていない、と言うのだ。
結局、カナダでは福祉が充実していて、生活上で不満を育てる土壌がない、ということが
わかった。強盗や、欲求不満の犯罪が起こる理由がないのだ。
逆に米国では人々が矛盾や差別や不満をかかえていて、そういう人々の反抗がありうる、とそれを感じている人々が戸締まりやら、過剰な武装意識を持つことによって、ますます
人々の心の断絶が加速し、悪循環を作って行くということなのだ。
ボーリング.フォー・コロンバインを見てない人には結論めいたことを言ってしまって、申し訳ないですが、これは単に私の総括であって、それがすべてじゃなく、ここで書かない
感動的な話もあるので、ぜひ見てください。
マイケルの志しの高さに、感動すること請け合いです。
マイケル・ムーアは今米国で一番えらい。
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