10/20の日記 文は田島薫
週末は初参加した高円人展の最終日で打ち上げパーティーがあった。尾形さんが仕事で遅れるので、彼の作品搬出もしてやった後、彼の友人の
美人オペラ歌手と来年参加したいと言って私と一緒について来たサニーとで
会場へ向かった。美人オペラ歌手はこの後渋谷でイベントの世話があって、
ちょっと顔を出すだけだそうだった。
彼女の出品していたTシャツを買ったスナックパブにちょっと寄って行ったせいもあり、10分ぐらい遅れて行ったら、会場の居酒屋の広間には7〜80人
ぐらいがぎっしりと座り込んでいた。
見回すと幹事が壁ぎわの方に手まねで誘導するので、そっちへ行くと、まん中で20年近い前会ったきりの吉田君がこっちを向いてにこにこ笑っている。
なんで彼がこんなところにいるのかわからず、不思議な気分だったが、
聞くと、前から地元で高円人展も初期に参加したことがあって、創設メンバー
とも友人なのだそうだった。
彼は展示会場で私の展示を見てこの人知ってる、って幹事に言いパーティーで
私を待っていたらしい。
そう言えば、展示会場でいきなり幹事が吉田さんって人知ってる?って聞かれ、
ピンと来ず、知りませんね、と言ってしまっていたのだった。
ギターをまだやってるのか聞かれ、どんなものをと聞かれ、ブルース、と言うと、目を輝かして、彼もそれをやっているのだと言った。
バンドではベースが得意だと言うので、そばのサニーに伝えると、ぴったり
じゃないか、という話になった。
われわれのバンドでは誰もベースをやりたがんなかったのだ。
若い女性を見るといつも歌歌えるか聞いてるサニーがとなりの子が歌うって言ってる、と言った。
じゃ、練習しよう、今晩?などと吉田君が言う。斜横にいたいつも尾形さんに
からむTさんが、ぼくも歌うぼくはジョンレノンと井上陽水がうまいんだよー、
などと言っている。私のすぐ横では尾形さんが会話から取り残されていた。