連載●文はクボユーシロー

貞熊遺伝研究所17



(天の使い10)

僕は『天の使い』だが花見もする。この時期、どのホームページのテーマも『イ

ラク戦争』と『お花見』が多いと思うが、戦争は長引きそうなのでここは一つ花

見の方を書く。

『天』が花見の情報を集めて来いと言ってる訳ではない、これは全く僕の自主的

な行動。

(社)日中友好協会の会員をだらだらともう30年以上やっている。僕の縄張り(会員

はそれぞれの地域の会に所属し主にそこで活動)は松戸地区で毎年この時期は千葉

大園芸学部(松戸市内にある)の中国人留学生と松戸で花見をする。彼等との花見も

すでに20回以上になっている。

きのう7分咲きの桜を見てきた。我々の花見はちょっと変わっている。花見の前

に市民会館の料理教室を借り、2時間ぐらいで皆が料理を作り(料理だめな人は誰

かのサポート)それをパック詰めし会場に持って行くのである。大体、留学生は中

国の家庭料理(南部の人と北部の人は結構違う物を作る)を作ってくれるのだが、こ

れがまた凄い種類と量である。日本人はちらし寿司などこった物を作る人もいる

が、多くは肉じゃが、サラダ、おにぎりなど簡単な物が多い。

新京成線常盤平のあやめ公園は松戸地区では一番の桜の名所。まだ7分咲きだと

いうのに物凄い人出、幾つもの酒宴の輪が出来上がっていた。午後1時、すでに

大盛り上がり組もあれば、若い夫婦と赤ちゃんだけのプチパーティーもあったり

なかなか良い雰囲気だった。

これは毎回自慢なのだが、今回も我々の広げた料理群は周囲のそれを完全に圧倒

していた。毎回、腹いっぱい食べてもたくさん残ってしまいパック詰めのお土産

となる。

今年参加した留学生に、当会の過去の活動を写真を入れてカラープリンターで作

り配った。そうしたら劉さんという留学生が「これは父です」と言うのである。な

んと、プリントの中に18年前ここでやったお花見の記念写真が有り、その中に彼

のおやじ(当時、千葉大大学院に留学していた)がいたのである。 つづく


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