3/10の日記 文は田島薫
土曜日は反戦デモに行った。
前日、事務所に泊まり夜中にダンボールで大きなプラカードを2枚作り、有楽町駅の改札でクボセンセイと待ち合わせした。
センセイは紙袋に酒とつまみを持って来た。私も缶ビールを買った。雨の中を行く自虐的なデモ行進を覚悟してたんだけど、天気予報が変り、
気持ちのいい晴天で、公園に向かってのんびり歩いて行くのはピクニック
気分だった。
公園内では家族連れや、高校生たちが何か食べたり、画用紙とカラーマジックでプラカ−ドを作ったりしていた。
いきり立ったようなデモの雰囲気では全然なくて、ただ息抜きに遊びに来た人々も
混じり合って、みんな平和そうにくつろいでいるように見えた。
それでも会場の野音は満員で入り切れない群集が外にあふれていた。しかし、焼そばの出店などもあってお祭り風だ。
われわれは池のふちへ行って酒を飲んだ。何しに来たのかわかんないって言いながら、センセイが酒を買い足しに行った間に、
突風が来て、センセイにやった「STOP THE ATTACK」と書いた大きなプラカードが
池の中へ飛んで行って、まわりの人々の注目を浴びた。
外国人の男が緑色の水に浮かぶそれを写真に撮った。見るとなるほど、美しい。
センセイが帰って来るまでに、流されて向こう岸に着いたそれを引き上げた。
行進スタート予定が1時間ほど遅れた。クボセンセイは日中友好協会の花見の打ち合わせ予定が押していたので先頭の方へ行き、私は後の方の元気そうなグループにまぎれて
大声でシュプレヒコールして歩いた。
けっこう楽しかった。で、何しに行ったんだっけかな。