3/10の主張             文は田島薫


(情報操作について)

きのうテレビを見ていたら、米国の情報操作の実態というのをやっていて、

特に新しい情報ではなさそうだけども、今われわれが一番気を

つけなければいけないテーマなので、受け売りを紹介したい。


これは有名な話なので知ってる人が多いはずだけど、湾岸戦争のイラク攻撃

議決は数票差で容認されたのだが、それを決定づけたのは、クウェート

からの難民の少女の証言だった。それは、病院にイラク兵たちがやって来て、

赤ん坊を次々と床に投げ捨てて殺した、というもので、彼女は涙さえ見せた。


ところが、後でひとつの情報会社がクウェートじゅうの病院を調査したら

病院での虐殺の事実などは全くなく、その少女はクウェートの駐米大使の

娘で、演技であったことがわかったのだ。

その他たびたびニュースに出た、イラクによる爆撃の重油流出で油まみれに

なった水鳥というのも、実は米軍によるものだったと。

これらは、米政府筋に依頼された広告代理店による、作られた情報だったのだ。


ベトナム戦争時にマスコミの自由な現地取材を許したために、悲惨な状況が

リアルに世界に報じられ、米政府への批判が集中したことに懲り、

以降は、一種の報道統制傾向にあり、マスコミの現地取材には米軍が常に

管理するようになったそうだ。


アフガン攻撃の時もそうだったが、米国政府発のニュースには、米軍によって

生じた被災民のリアルな惨状は報道されないのだ。

われわれは、常に米国政府以外からの現地報告などにむしろ気を配るべきだ。


知らないうちに、米国の尻馬に乗った日本政府といっしょに、かつてあった、

日本の開戦前のような危険な状況の中へ連れて行かれて、気がついた時は

手後れで、誰も発言もできない、ということにならないように。


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