12/1の主張             文は田島薫



(短絡政策について)

「戦後のイラク民主化」に誠心誠意がんばっていた日本外務省の役人が2人殺害された。

「安全な地域」へ自衛隊を派遣しようとしていた自民政府は悩んでいるはずだ。

それでも、こんなテロで引いてしまったら、テロに屈服することになるのでだめだ、って

言ってるブッシュに追従する発言をくり返す政治家や評論家が沢山いる。

物事には原因と結果があることは普通の知性がある人間にはわかるはずなのだが、

そういったことを無視して理屈が通ると考えている人々がこんなにいるんだって、

私は本気で驚いている。

その彼らの論理は簡単に言ってしまうとこう言うことだ、米国は嘘の情報まで流して、

イラクが危険な国で緊急の攻撃が必要だと言いその通り実行した、日本はそれには問題がある

と感じてはいるが核の傘に守もってくれている米国に対して意見を言うことはできなかった。

で、イラク攻撃が行われてしまい、米軍がイラクの復興と治安を守っているのだから、それに

協力するのがイラクの平和実現のためには最良のことなのだ、って。


米軍が治安を守っていること自体が彼らの反感を呼んでいることを、過小認識しているのだ。

そこへもって来てそれに協力するなんて愚の極みだろうが。

何だか最近国連決議でイラクの自治政府への移行をプログラムした曖昧な決議を米国も飲んだ

ようだけど、それでうまくいくだろう、って考えるのは早いんじゃないだろうか、

米政府人の関係する複数の企業がイラクに入り込んでいるといった事実は今どうなっているのか

といった検証もなしで、なんでこれでめでたし、協力すべきだ、って言えるのだ。


今一番大事なのは日本の根源的なほんとの意見、姿勢をはっきり世界、特にアラブ世界に示すこと

じゃないだろうか、それは米国に対してもはっきり伝るべきだし、そのことによって米国が

日米安保を破棄してきたらそれはそれでいいではないか、奴隷になるより、世界の非暴力国を

アッピールするほうがどれだけ日本にとって安全か知れないと言いたい。


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