9/2の主張             文は田島薫



(対北朝鮮外交について)

小泉首相が今月半ばに北朝鮮へ行き、キム・ジョン・イル総書記

と会談することが決まった。

米国が、ならずもの国家と名指しし、同様のイラクを攻撃しようかと

考えているような、異常な状況の中で、緊張緩和や、相互理解を目的

としているなら、日本の役割としてとてもいいことだと思う。


長い間みんなで放っておいたわりに、急に、

日本人拉致事件がきちんと解決しないようでは、何の意味もないとか、

それができてない状態での、日本からのコメ支援は反対だとかの意見を

よく聞くが、それは間違いだと言いたい。


北朝鮮は今だに政治思想的に、世界から孤立した状態にあり、拉致事件も

悪の自由、帝国主義に対して、自国の共産主義思想を広めるための彼らに

とっては正義の政策なのだ、数十年前のよど号事件の日本赤軍派が、

関わっているように、国境を越えて彼らの意識は、いわばあの時代の

学生運動レベルのままなのだ。

拉致された人々は殺されたわけではなく、洗脳され、北朝鮮から見たら

「まともにしてあげた」人々なのだから、彼らに罪悪感はないはずで、

彼ら自身や、我々の相互の矛盾に気付くような根気強い相互対話努力は

今、始まろうとしている段階なのだ。


国益国益と言って、今、現に飢えている人々の食料まで、政策の道具に

使おうとする考えは、はたして相互理解を前進させる助けになるだろうか。

悪と決めつける前に、まず相手の意識や立場を理解するべきだろう。



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