10/15の主張             文は田島薫



(米国のヒステリー現象について)

米国議会は上下院ともイラク攻撃の権限をブッシュに与えてしまった。

国連決議がなくても、独断で攻撃できるという勝手な決議だ。


国連決議の強制査察をイラクが回避するのを阻止するためだと言い

ながら、勝手に査察対象の中に大統領施設まで盛り込んで、それを

イラクが認めなかった場合も攻撃すると言うのだ。


多少問題行動はあったとしても、イラクだって独立したひとつの国だ。

テロ組織とのつながりの確固たる証拠もなしに、ただ、自分の国が

強大な軍事力を持っていて、イラクを悪と決めたと言うだけで、

彼らが条約にもとずいて核軍備施設などの査察を、折れた上に、

そこの大統領施設まで全部裸に調べさせろというのは乱暴ではない

だろうか、第一、米国に対してもし「敵国」が大統領施設をすべて、

調べあげるといった話はなりたたないはずだろう。


理不尽さを感じつつ、「米国をテロの脅威から守る側か、守らない側

か」の単純な2者択一を迫られ、次の選挙での保身意識も加わり、

ブッシュ扇動論に大多数の弱気の議員がが賛成したのだ。


こう言うと語弊があるかも知れないが、事実だからあえて言うと、

世界では貧しさのために、毎日数万人が死んでいる時、富んだ仲間の

1日だけの数千人の死のショックが、大勢の米国国民の理性を奪って

いるのだ。


われわれ日本人はまだ、冷静な判断を下せるし、ひとりひとりの

意識をしっかり持って、自分ができる表現はして行こう。   


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