連載●文はクボユーシロー
ユーシロさんの 食い物話 3
(愛玉子)
愛玉子と書いてオーギョーチーと読ませるらしい。これを食べさせる店があるのは台東区谷中。地下鉄千代田線の千駄木で降りて、さんさき坂
を上りきると道は右に曲がるとともにいきなり広くなる。しかし広い道
も50メートルぐらいで元の車がようやくすれ違えるくらいの狭い道に戻
る。まっすぐ行くとその狭い道はじきに言問い通りと交差するが、交差
点の手前20メートル位の所に愛玉子を食べさせる店「愛玉子」がある。
この食べ物を知らない人のために若干説明しておく。原料は台湾特産の植物でその実から取ったゼラチン質を寒天のように固め甘いシロップを
かけて食すなり。特に旨いと言うもんでもない。戦前これを出す店はた
くさん有ったが今ではここだけらしい。
この店「愛玉子」の外観は一昔前の甘味屋のようなラーメン屋のような今一ぱっとしない様子で愛玉子と筆文字ででかでかと書かれた看板が
のれんの上にのっている。主なメニューは愛玉子の他に甘味類とラーメ
ン、焼きそばなど。ここで特筆すべきことがひとつ、是非多くの人に体
験してもらいたいここのラーメン。筆舌に尽くしがたいとはこの事、本
当にすごい味だった。激・ま・ず! (つづく)