連載●文はクボユーシロー

貞熊おじさんの事件簿2



(金庫破り)

7月28日の早朝、川口市のディスカウントストアーに金庫ドロボーが

入った。今回の手口は重い金庫をそのまんま外に持ち出し『安全』なと

こで扉をこじ開ける、最近よくある手口である。日本の犯罪として昔か

らある『金庫破り』はもっと職人的で、音を聞きながらダイヤル番号を

合わせるとか、特殊な小道具を使ったりとかとにかくその場で扉を開け

ていた。今回の様に100キロ以上もある金庫を持ち出す『ドロボー集

団』は外国人グループと見られている。これらは単に不法在留の外国人

が金に困って計画した犯罪では決してない。では、その集団の成り立ち

とシステムについて考えてみる。

1. ある外国の裏社会の組織が日本での業務の1つとして企画した。

2. まず『金庫』の実績があるメンバーを数人、日本に送り込む。

3. その組織の日本滞在メンバーが彼らの面倒見る。

4. しばらく日本に滞在して、日本企業の『金庫』周辺を調べる。

5. もともとの経験に日本の事情を加味したドロボー手順をマニュアル化
 する。

6. いくつかのターゲットの中から1番楽な会社に絞り実験する。

7. 実験を元にマニュアルを修正。  連載・つづく



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