12/16の主張 文は田島薫
(中高年の能力について)
仕事の求人に年齢制限をつけないように、厚生労働省の指導があって
新聞やチラシの求人欄でも、最近は40過ぎでも可といったものが
けっこう見られるようになってるようだが、現実は表向きだけで、
高年者が面接に行くと簡単に門前払いに会い、かえって求職活動のロスが
増えたなどといった報告もテレビであった。
今、若者でもなかなかいい仕事につきにくい状況があるのだけども、中高年の求職に対する、募集側の意識はなぜいつまでも、拒否的なのだろう。
普通に考えてみても、どんな業種であれ未経験の若者より経験ある中高年の
方が仕事ができるはずだろう。それを、よく確かめもせず問答無用で、
はなから切ってしまう風潮は変じゃないだろうか。
そういった風潮を助長しているのは、企業側にいる中高年自身だったりするから、そのへんの立場の人は少し頭を使って見るべきだろう。
古今東西、老人は人生の経験を積み上げて来ているものとして、まわりから尊敬を集める存在だったはずなのに、いつ、その存在価値が下がったのだ。
年寄りは頑固で、上からの命令を聞かないし、使う側も気を使うなどと
いった話も聞くが、そんな老人ばかりではない、年齢より10以上も若々しく
活動的な人も多い。
多分、年功序列で楽をしてしまって、能力開発をさぼった人間たちのグループが、そうではないきちんんとした本来の老人の知恵を持った人間の
存在に気がつかずに、自分が無能なので、人も同じだろうと考え、自分たち
自身の首をしめるような価値判断をしているんじゃないだろうか。
若者の価値観ばかりに目を向ける中高年は気をつけよう。