4/15の日記 文は田島薫
TVや新聞を読んで、評論家的にいろんなこと言ったりして、けっこう私はものごとの見方が鋭いな、などと自己満足の生活は
精神的に楽だが、生の人間との本気のコミュニケーションが
少し希薄になっている気がしていた。
TVでノンフィクション作家の柳田邦男がでてて、息子がひきこもりの後
自殺したことでダメージを受けたという話をしていた。
本来泣き虫のような性格の柳田は意志的に客観的態度でいようとし
続け、感情が高まりそうになると押えて取材し、そのうちに、
そういう態度に慣れてきて沢山のノンフィクション作品を著作したと。
しかし、息子がよく、おやじは、ほんとの人の苦しみがわかってんのかよと怒っていたことが忘れられないと。
そして、人の心の底の「たましい」の大切さに気づかされたと。それを聞いたお調子者の私の胸もそのとき痛んだ。