6/4ののらねこ 文は田島薫
散らかしカラスとタイヤつめ研ぎネコ
昔にくらべ、この何年か様々な虚実の理由(?)で恒常化する電車の遅れのため、
いつもより遅く出勤すると、シャンさんがねこさんたちのためのココア食堂の水
を出して(小さい器の底の方に水が入ってる、ちょっと少なすぎないか〜?)、
皿を洗おうと引き上げているところだった。
一応ねこさんを顧客にしてるんで、すずめさんやカラスさんが食べに来たら、ダ
メって言うかというと、ココア食堂はそんなケチくさくないんで、だれが来ても
拒むことはしてないんだけど、カラスさんの一部に皿をくちばしで引張りすごく
散らかすのがいて、午後見たら、それの跡らしかった。で、シャンさんはいつも
その彼をしかりつけてるらしく、先日はそれを根に持った(?)のが、シャンさ
んが道歩いてる時に、後ろから低空飛行して来て、頭をつついて行った、って。
カラスさんの他はねこさん来ないようなんで、発泡酒買いに行くついでに、路地
の見回りに出かけたら、北側にも南側にもねこさん見あたらないから、あのひと
たち(ひとじゃないってば)だんだんと、日陰で涼しいところへ民族大移動して
るのかも知れない。
しょうがないなー、って戻って来てうちの事務所のあるビルの手前の路地の2軒
並んだ小さい建て売り物件の片方の外国人の住んでいる方の玄関前駐車スペース
に止めた車の方に道を横切って、お、いたいたねこだねこだ、イリオモテヤマネ
コ!じゃなくてスリムなくろとらが歩いて行くんで、見てたら、車の前輪の前に
来たら、タイヤに伸び上がって、せっせとつめ研ぎを始めた。
ま、ねこのつめだから、車の丈夫なタイヤにはたいした影響はないんだろうけど、
その車の持ち主が見たら、コンニャロー、って追い払うところだろう。
でも人の車の平和、心おだやかにそれをながめ続ける私であった、多分シャンさ
んだったとしても、これについては、心おだやかにながめるはずなのだ。