1/14ののらねこ 文は田島薫
正月休みに続いて、また3連休の後なので、やっぱり、朝来ると、気持ちのいい晴天の下で、からからにからっぽの皿が、
お客さんたちの「おい、またかよー」といった、小さな怨念が
乗り移っているように見えた。
はいはい、おこんないでちょーだいよー、と多めにエサを入れる。何回もお客さん来たかなと、見に行ってみるがなかなか来ない。
もうこんな不安定な生活なんかたくさん、って言いながら、どっかへ
旅に出たお客さんもいるのかも知れない。
そのうち、ことこと音がするのでやっと来たなと思って、少しして行ってみると、あたり一面食べ散らかした、カラスさんだった。
彼らにはもうちょっときちんと食べてもらいたいんだけど、
当人もそうしようとがんばっていて、うまくいかないので焦っているの
だとしたら、責めるのはかわいそうだ。
3時ごろになったら、つーとんが来た。彼はいつも来てくれるし、一番あいそがいいのだ。
のらねこの、ワイルドさも好きなんだけど、きょうのような日には、
あんたはいいひとだ(ひとじゃないっ)って、あたまをなでた。